「今日は寒いね」「3回目接種みんな受けた?」「あの店の灯油が安かったよ」―。
毎週、火曜日と土曜日、午後5時から楢原町の老人クラブパソコン部では、ズーム(WEB会議システム)で井戸端会議が行われている。
参加するのは10人。2020年10月から始まり、80歳を超える人、転居して日光市(栃木県)から参加する人もいる。
ズーム井戸端会議を提案したのは、同クラブの講師を務める軽込行雄さん(87)。もともと週1回、ワードなどを使い夏祭りのポスターや名刺づくりを指導していたが、コロナ禍で活動休止に。「みんな寂しい思いをしているのではないかと思った」と話す。
軽込さんは、友人からオンライン上の無料ビデオ通話を紹介されると興味を持ち、本屋で「ズーム」の解説本を購入して学んだ。ネット環境があり、始められそうな人に声をかけ、手順書を作成。同クラブ部長の川崎恵美子さん(64)が各家庭へ配りに行った。
始めは気乗りしなかった部員たちだが、次第に「表情がわかるので機嫌がよくわかる」と、積極的に参加するように。今では全員がアカウントを取得し、順番でホスト(主催者)となる。上手くいかない部員には、川崎さんが個人レッスンしてフォローした。軽込さんは「自分がホストになることも『ミソ』。いいボケ防止になっているんじゃないかな」と笑う。
その日の井戸端会議では「コロナで大変だけど、油断しないでがんばろう」と締め括られた。
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