八王子市保健所は東京都と市が整備した合同庁舎(明神町3丁目)5階に移転。8月1日に始動した。新型コロナ感染症への対応を含む健康危機管理体制を強化しようと、本庁の医療保険部と健康部(保健所)を1カ所に統合。新庁舎に健康医療部を設置した。
東京都八王子合同庁舎は、10月に開業予定の東京たま未来メッセ(都立多摩産業交流センター)南側に位置。庁舎内に移転した新保健所の面積は、築50年近い旧保健所の約2倍に広がった。健康医療部(市保健所)保健総務課の担当者は「当初に比べ、業務の拡大により職員も倍の150人体制に増えたため、手狭になっていた。できるだけ早く新しい合同庁舎でサービス提供を開始したかった」と説明する。
地域機関と連携
新保健所では、八王子市医師会や市内医療機関とウェブ会議ができるオンライン環境を整備。災害や感染症に対し、健康危機管理に備えて新しいスペースを設けている。
同課は「入院や受診が難しい患者への対応など健康危機管理を、保健所の中で調整できる体制に。本庁舎1階の一部で担っていた従来の体制と比べて、いち早く情報共有や発信ができるようになった」としている。
加えて、誰もが安心して医療や健康に関する相談ができるよう、プライベートに配慮した個室型の相談室が新設された。
命と健康 守る
都の保健所として1972年に開所した旧保健所。2007年に都内初の保健所政令市として、都から移管し業務を引き継ぎ。15年からは中核市の保健所として、地域の実情に合わせた保健サービスを提供してきた。
健康づくりと健康危機管理の拠点として、保健師や医師、獣医師、薬剤師、栄養士ら専門職を中心に、地域住民や医療・福祉などの関係機関と連携。コロナ下では、ワクチン接種体制の確保や感染者の入院調整、自宅療養者の健康観察、都や医療機関と連携した受診のサポート、食料配布など支援を担っている。
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