社会福祉法人八王子市社会福祉協議会(赤澤将会長)は1月16日、市内の子ども食堂の一覧表やマップを掲載したパンフレットを発行した。市社協は今年度から市の委託を受け、子ども食堂などの活動団体のネットワーク化を推進。立地を「見える化」し、より幅広い世代に参加を促すためで、市社協としては初めての製作となった。
市内の子ども食堂を紹介するパンフレットは、2017年度から毎年製作されている。まだ登録数が少なく、開催日程カレンダーなども掲載していたが、コロナ禍に入った20年からは実施休止のところが増えた一方で登録数が増えたため、現在のマップ掲載形式に変更された。市社協市民力支援課長の井出勲さんは、「マップにすることで空白地域がわかる。社協としては小学校区・中学校区に1カ所を目指し、設立希望者の相談に乗るなど支援したい」と話している。子ども食堂などの運営団体や市社協、市を「はちおうじミライ応援団」と名付けることも発表された。
コロナ機に開設増
八王子市の子ども食堂は、連携化を始めた17年から登録団体数が増加傾向だ。17年度は12軒だったが14軒、18軒、23軒、26軒とコロナ禍にも関わらず増え続け、22年12月時点で前年より6軒増えて32軒になった。
担当の市子ども家庭部子どものしあわせ課の小野渉さんは、コロナが設立増加に影響を及ぼしたというより、「子ども食堂そのものの認知度が年々上がり、始める人も増えてきているのでは」と話す。「子ども食堂は貧困の表れとして増加を好ましく思わない人もいるかもしれないが、全国的に設立目的は『居場所づくり』。子育て世帯だけでなく高齢者や一人暮らしの方も利用してほしい」と呼びかける。
昨年10月に楢原町で子ども食堂を始めた「ならはらの森なかの学舎」代表の高橋恵子さんは、「月1回の実施でまだ数回の開催だが、参加者に貧困という印象はない。林の中の食堂で遊べる場所も十分あるので、家族連れがお昼を食べに来がてら楽しく過ごすことが多い」と、イメージの違いを説明する。同舎は市内で手薄である西部地区での設立を希望していた。毎月第3土曜の正午から、予約なしで子ども食堂を受け付けている(大人は有料)。
![]() 「ならはらの森なかの学舎」の子ども食堂=運営法人提供 ※画像の一部を加工しています
|
八王子版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
<PR>