フランスのレ・ジェで昨年８月に開催された「ＵＣＩマウンテンバイク世界選手権大会」のＵ19男子ジュニア部門で、日本人唯一の完走を達成した八王子市出身の嶋崎亮我さん（日本大学第二高校３年）が４月４日に市役所を訪問。石森孝志市長に、大会の様子を報告するとともに、将来の目標などについても語った。

　世界各国から１１４人が出場した同部門。嶋崎さんは日本代表選手３人の中の一人として大会に挑み、リタイア続出の過酷なレースを耐えぬき完走を果たした。

　石森市長を表敬訪問した嶋崎さんは「初めての世界での戦い。険しいロックセクション（岩場）などの過激なコースをはじめ、選手の数やスピード、フィジカルなど、全てが日本と違った」と大会を回顧。「今回完走できたことが自信につながった。今は世界のトップ選手との実力の差を痛感するばかりだが、今後はもっと国内外の大会に挑んで活躍していきたい」と意気込みを語った。

　パリ五輪以降のロサンゼルスやブリスベン大会を視野に、五輪出場と金メダル獲得を目指すと誓った嶋崎さんに、石森市長は「ぜひ日本を代表する選手となって活躍していただきたい」とエールを送った。

若手 期待の星に

　八王子市立弐分方小学校、城山中学校出身の嶋崎さんは、父・建昭さんの影響で２歳４カ月からマウンテンバイクを始めた。「おむつより先に補助輪が外れた」と冗談交じりに話す。半年ほどで１人で乗れるようになってからは、大会にも出場するようになった。

　その後、めきめきと頭角を現してきた。これまでにＪＯＣジュニアオリンピックカップ男子Ｕ18部門での優勝や、全日本自転車競技選手権大会（マウンテンバイククロスカントリーオリンピック）男子ジュニア２位など活躍を続けている、マウンテンバイク界の若き期待の星だ。

　現在は主に週２回、八王子市と相模原市緑区を通る和田峠で練習に励んでいる嶋崎さん。「高低差があって、信号もないので練習に最適」と、アスリートらしい力強い笑顔を浮かべる。

　この４月からは、プロチームの「ＦＵＫＡＹＡ ＲＡＣＩＮＧ」と契約。５月にはさっそくヨーロッパ遠征も控えており、さらなる活躍が期待されている。