片倉町のスープカレー専門店「奥芝商店」で、町田市の東京家政学院大学の学生がアイデアを提供したスープカレーが、今月1日から販売されている。八王子市の保健所も連携して行われたもので、「若い人に健康意識をもってほしい」という意向に沿って実現。1日分の野菜350グラムがとれる、見た目も華やかなメニューを開発した。
この企画に携わったのは、現代生活学部食物学科、栄養指導研究室4年生の林亜里紗さんと、和田泉さん。卒業研究の一環で取り組んだという。
発売される商品「夏野菜の彩りチーズスープカリー」は、保健所の「若い人にも健康意識をもってもらいたい」という意向のもと、夏野菜をふんだんに使って彩りと栄養バランスを考えた「黒いカレー」。1日分の野菜350グラムがとれると共に「SNS映え」を意識してイカ墨を用い、「カレーは茶色」のイメージを覆すインパクト満点のメニューに仕上げたという。
昨年12月から企画会議や試食を重ね、「どうすれば学生に受けるのか」と、見た目や値段についても検討。「あまり食べる機会がないスープカレーの開発をするのは難しくて。たくさん調べた」と振り返る。
「最終的に売り物として形になることはなかなか経験できない。携われてうれしい」と林さん。同研究室で2人を指導する三澤朱実教授は「実際に売ることをイメージして、社会を想定した経験ができる機会を設けてもらえたことに感謝している」と手応えを語る。
アンケート調査も
販売開始後は、食べてもらった人にアンケートを取り、その結果を卒業研究に生かすという。和田さんは「お客さんがどのように受け取るかを知りたい。さまざまな意見をいただくと思うが、改善点も踏まえて今後に生かしていきたい。ぜひ食べてもらえれば」と思いを込める。
奥芝商店の担当者は「学生との協力を通して、固定概念を捨てることができたところもあった。今回のコラボで若い世代にもスープカレーが広まり、健康意識の向上につながればうれしい」と期待を寄せる。
コラボカレーの提供は9月30日(土)までの予定。「八王子片倉城」店でのみ販売している。
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