通常は見ることができないホールの舞台ウラや演出装置を見学するツアーを、いちょうホール（本町）が８月13日に企画。市内小学校の３年生から６年生と保護者ら約１６０人が参加した。

　オープニングは八王子を中心に活動する「Glows　Dance　Studio」によるパフォーマンスで演出効果を体感。舞台や音響、照明の各部門に分かれ、各スタッフから説明を受けた。舞台部門では幕の動きや照明などを下げるブリッジを見学。昇降する設備「迫（せり）」に乗って舞台の底（奈落）も見学した。

　音響室では、操作卓を前にオープニングパフォーマンスの音を再現。音声を変えるエフェクト機能や、劇やゲーム等で使用する効果音などに触れた。照明室では記念品として渡されたカラーフィルムを見ながら、光の三原色について光色を重ねる作業を体験した。そのほか楽屋の見学や演出照明のデモンストレーション、ホワイエにセットされた「落語」「記者会見」「ボーカル」のフォトスポットで撮影を楽しんだ。

　参加者からは「分かりやすく説明してくれて、音響や調光のつまみも触ることができて楽しかった」などの声があがった。同館の設樂悦郎館長は「最初は緊張していたお子様たちが体験を重ねるごとに表情が変わり、最後は笑顔になってお帰りいただけたことがうれしい。ホールの安全や演出効果の楽しさをどう伝えるか、ホールスタッフが中心となって実践できたことは貴重な財産になった」と語った。