社会人サッカー3部リーグの「FC NossA(ノッサ)八王子」は8月6日、清瀬内山運動公園(清瀬市)でFCトリプレッタ(渋谷区)を2-1で下し、ブロック優勝した。これで同チームの2部昇格が決定。「こんな感情になったのは何十年ぶり。来季も優勝・昇格の歓喜を味わいたい」と杉本浩司代表。早くも2部での活躍をサポーターらに約束した。
(株)八王子Jリーグプロジェクトが運営し、2021年発足した同チーム。監督にはJリーグ功労選手賞の受賞歴もある土屋征夫氏が就任。「本気でJリーグを目指す」を合言葉に奮闘するが、昨季は敗戦や引き分け等が尾を引き、昇格できない「大変悔しい」シーズンになった。
今季の同チームは「一体感」をキーワードに団結力を意識。その表れとして、開幕から8連勝し、暫定1位に鎮座していた。公式戦は約1カ月ぶりで、怪我人が複数人いたことから、不安要素を抱えてのFCトリプレッタ戦。前半が始まってすぐ、DF崎向翔選手のクロスをFW田村聡選手がシュート。相手チームの選手に当たり、先制点を奪った。
後半にはPKのピンチを迎えたが、GK長倉優貴選手が止め、無失点で切り抜けた。後半30分で失点を許したが、再び田村選手が抜け出しからシュートを放ち、2点目を獲得。このまま2-1で試合終了。これで2位・FCトリプレッタとの勝ち点差を4に広げ、優勝が確定。昇格も決まり、昨季の悔しさを晴らす結果となった。
駆け寄り、歓喜
勝ち越しゴールが決まった瞬間は、ベンチの選手全員が田村選手に駆け寄った。さらに終了のホイッスルがピッチに鳴り響くと、監督、コーチ、選手らがそれぞれ抱き合い健闘をねぎらい合った。杉本代表は「不安要素はあったが、平常心で臨めば勝利できると信じ、選手らを鼓舞した。終了のホイッスルに込み上げてくるものがあった。こんな感情になったのは何十年ぶり。来季も一緒に優勝・昇格の歓喜を味わいたい」と喜びを熱く語った。
マネジャー兼選手の荒木大輝さんも「去年に比べて、選手たちの一体感が間違いなくアップしたと感じる。シーズン中、遠方での試合もあったが本当にたくさんの方々が見に来てくれた」と感謝を表した。
今季最終節の第10節は、ホームである八王子の戸吹スポーツ公園が会場。相手はレプロ東京(江戸川区)で、8月27日(日)午後5時30分キックオフ。前回のホーム戦には、100人を超えるサポーターらが応援に駆けつけたという。