木工と型染め、異なる分野で活動する八王子市内の職人が知恵と技術を出し合い、試作を重ねてきた多摩産材「曲げわっぱ」の制作が最終段階を迎えている。多摩地域の山で育った上質のヒノキから作り上げた曲げわっぱに、伝統工芸の型染めを施す。11月11日(土)には八日町の「まちの駅八王子CHITOSEYA(ちとせや)」で、完成品のお披露目を兼ねた販売会が開かれる。
制作に携わるのは、木工房三澤(元八王子町)の三澤正孝さん(41)と、染め工房かほり(中野山王)の山崎香さん(60)。2人の出会いは今年1月、東京ビッグサイトで開かれた国産木材のイベントに三澤さんが出展したときのこと。多摩産材認証材の最高品質「東京十二木」のヒノキで作った曲げわっぱを展示したことを報告するインスタグラム投稿を、山崎さんが偶然目にした。そのクオリティに感動し、「染めてみたい」という思いが湧いた山崎さんは、市内の伝統工芸品などを扱うCHITOSEYAの佐藤明子店長を通じて三澤さんに連絡を取った。合作を持ちかけると即決で快諾。実は同じ市内で活動する職人として、三澤さんも以前から山崎さんのインスタを注目していたのだった。
環境保全にも貢献
それから半年以上にわたり試作と話し合いを重ねてきた2人。三澤さんは木を極限まで薄くして曲げる繊細な技を駆使して曲げわっぱの使いやすさの向上に取り組み、山崎さんは従来の技法にとらわれない木質に特化した染色方法を開発。型染めには、都と八王子市の木であるイチョウと、市の花のヤマユリを採用した。
出来上がる製品は、無染色の『東京曲げわっぱ』(税込2万7500円)と、型染めを施した『桑都八王子物語』(税込3万4100円)。一つ一つの工程が手仕事で、量産ができないクオリティが特徴だ。三澤さんは「新たな名産品を作ることで多摩産材の魅力を一人でも多くの人に伝えたい。普及すれば地域資源の活用や森林の環境保全につながる」と展望。山崎さんは「技術と手間をかけた物は、安価ではないが長く使える。八王子にも様々な伝統工芸があることを知ってほしい」と期待する。
お披露目会の問い合わせはCHITOSEYA(八日町3の15)【電話】042・621・2901。
![]() 曲げわっぱの試作品
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