子どもたちの「科学する心」を育てることなどを目的にした「第15回八王子市中学校科学コンクール」の研究発表会と表彰式が、12月2日に散田町の市教育センターで開催された。
中学生による身近なことをテーマにした研究を募集して、優秀な作品を称えるコンクール。八王子市立中学校PTA連合会と市教育委員会が主催、市立中学校長会が後援し、オリンパス(株)とSSISS(NPO法人科学技術振興のための教育改革支援計画)の協賛で行われている。今回も市内の市立中学校からエントリーされた自由研究94作品の中から最優秀賞1件、優秀賞1件、審査員特別奨励賞5件、来年度のためのポスターイラスト賞2件が選ばれた。
科学の心 養う
この日は最優秀賞と優秀賞の作品のプレゼンテーション、特別奨励賞作品のポスターセッションが実施された。最優秀賞に選ばれたのは、みなみ野中学校3年の山本響子さんによる研究「みなみ野のセミ調査!」。発表では、2020年から3年間にわたる調査データを元に温暖化による気温の上昇がセミの生息域に影響を与えている可能性を指摘。「今後も生態系の保護や生物多様性を守るための調査を進めていきたい」と研究の継続を誓い、会場から惜しみない拍手が送られた。
他にも土中の微生物に着目した研究や牛乳からカゼインプラスチックを精製する実験、台風一過の起こる条件を調べたものなど、さまざまな研究が披露され、校長やPTAなどの聴講者から質問や助言、今後の研究に期待する言葉などが多数寄せられた。
入賞者には審査員から賞状などが贈られた。講評でSSISSの西原寛理事長は「どれもすばらしい着眼点から研究に取り組んでいて感動した。これからも物事を科学的に考える力を養い、皆さんの力で平和で豊かな世の中を作ってほしい」と生徒たちに呼びかけた。
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