裏高尾地域で3月9日(土)と10日(日)、「第45回高尾梅郷梅まつり」が行われる。2月5日の降雪により、一部の梅林で約200本の梅の枝が折れるなど雪害があったが、同まつり実行委員会(山口義夫会長=人物風土記で紹介)や市の委託業者などが折れた枝を除去するなど梅林内の園路の復旧作業に奔走し、今週末の開催にこぎつけた。
JR高尾駅から西に約5キロメートルまでのエリアに点在する約10000本の梅。地元の町会などが60年ほど前から植樹を始めたのがきっかけで、「高尾梅郷」と呼ばれている。同地域で毎年行われているのが、この「高尾梅郷梅まつり」だ。同まつりは梅林内でよさこい踊りなどが楽しめるもので、昨年コロナが5類になるのを受け3年ぶりに再開。この時期だけ開放される梅林もあるため、開催時は多くの人で賑わう。
高尾梅郷には8つ、梅林がある。関所梅林、遊歩道梅林、荒井梅林、天神梅林、木(こ)下(げ)沢(さわ)梅林、湯の花梅林、するさし梅林、小仏梅林、と呼び、それぞれ規模が異なる。梅の季節になると自由に立ち寄って観梅できるが、中央自動車道沿いにある「木下沢梅林」と旧甲州街道沿いで摺指(するさし)まちの広場そばにある「するさし梅林」は、3月2日から17日(日)だけ特別に開放され梅林内に入れる。特に木下沢には約700本が咲き誇り、他の梅林と比べ規模が大きく圧巻の景色が広がる。
枝が園路ふさぎ
2月に入ってから市が各梅林の開花状況をホームページ上で紹介するなど、まつりに向けて機運が高まっていた。しかし、2月5日から6日にかけて関東甲信地域で見られた降雪により、木下沢梅林を中心に約200本の枝折れ被害が発生。山口会長は、「倒れた枝が園路をふさいでしまっている箇所もあり、人が入れず酷いありさまだった」と振り返る。
同実行委のメンバーは雪害の2日後から、荒井梅林や天神梅林などに向かい、折れた枝を除去し断面を剪定。木下沢梅林やするさし梅林は管轄が市であるため、委託業者が同様の処理を行い、2梅林の開放や9・10日の梅まつりに向け観光客が安全に入れるよう、急ピッチで復旧作業が行われた。
山口会長は、「実行委員や市や委託業者で協力してほぼほぼ復旧に成功した。多くの人に観梅やまつりを楽しんでもらいたい」と話した。
同まつりでは、よさこい踊りの他、4梅林をめぐるスタンプハイクや飲食などの模擬店も予定されている。
同まつりについての問い合わせは実行委員会【電話】080・6758・1187。各梅林に駐車場はなし。