学びの先端って、どこ? 創価女子短大の場合 第11回 最近の若者は
このコーナーは、創価女子短期大学(丹木町)で教える青野健作准教授に、学びの現場や自身の体験についてお話ししてもらうコーナーです。
私が若い頃は、「最近の若者は…」という言葉をよく投げかけられていました。「これだから大人は」と心で言い返していた頃を懐かしく思います。そしていつしか、「投げかける側」の年齢になっていることにふと気が付くのです。
本学の女子学生のほとんどは、いわゆる『Z世代』。18歳から24歳くらいの世代で、物心ついた頃からSNSに慣れ親しんだSNSネイティブと言われています。ある意識調査によると、Z世代はSNSを信頼せず、両親から得る情報の影響を強く受けているというのです。女子学生だと、とりわけ同性である母親の存在が大きいのでしょうか。大切なことはSNSではなく母親に相談する機会が多いのかもしれません。
私は高校卒業後から故郷を離れ、色んな悩みを抱えましたが、心配をかけたくないという理由で両親に相談することは少なかったような気がします。そのような中、外務省勤務時代、コロンビアに1週間出張した後、日本に帰国した次の日にメキシコ・ペルーに出張することがありました。母親がガンであること知らされたのは、コロンビアから帰国した日のことです。その時、改めて母親からの恩を思い返し、もっと話をすべきだったと反省もしました。それから15年が過ぎ、母は今も闘病中ですが、元気に過ごしています。今では毎日のように孫の写真を送るようになりました。
「最近の若者は…」と思ってしまう自分を反省し、今の青年から学ぼうとする姿勢が必要だなと感じながら、教壇に立っています。これからも、「青年」と共に「母」を大事にしていけるような世の中になることを念願します。 (つづく)
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