中学校に入学し、生活サイクルや授業内容の違いなどから子どもが戸惑い適応できなくなる「中1ギャップ」。
そんな課題をなくそうと、鑓水中学校(大房裕司校長)では年度に1回、近隣の小学校の6年生を招き、中学1年生と1日共に過ごして入学後の生活をイメージしてもらう「プレ中学生プロジェクト」を実施している。
6月7日に鑓水中を訪れたのは、近隣にある由木西小・鑓水小の6年生計約130人。武道場で行われた「開校式」から始まり、2時間目は中学の授業を見学、3時間目は国語や数学など6年生があらかじめ希望していた中学の授業を受けた。昼食をはさみ、午後は中学生と一緒の教室に入り、道徳の授業を体験。閉校式の後は、希望者に対して部活動体験なども行われた。
来春を見据え
同プロジェクトを昨年度からスタートさせた鑓水中。部活動体験だけでも中学校の雰囲気を伝えることはできるが、ギャップ解消のためには「それだけでは足りないと感じる。1日しっかり体験させるのは市内で当中学校だけでは」と副校長の末次哲侍さんは話す。夏休み前の今時期にプレ体験を行うのも、「入学までまだ期間があるので、児童からすると心の見通しが立ちやすい」とし、6年生が来春楽しく中学校に通えるよう気を配る。
プレ体験を終えた鑓水小の男子児童は「(3時間目に受けた授業の)数学で、確率を習った。難しかったけど、いい体験をした。1日楽しかった」と友人同士で感想を述べ合った。中学1年生の女子生徒は「去年は私がプレ体験をした。今年は受け入れ側になったが、すごく楽しかった」と笑顔で話した。
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