市立上柚木中学校(三田村裕校長)に今年度からユニークな運動部が新設された。その名も「バリスポ部」。バリエーション・スポーツ部の略で、名前の通りさまざまな運動に挑戦するのだという。なぜ、そのような部活が生まれたのか。その背景に迫った。
バリスポ部の部員数は9人(女子7人、男子2人)で、全員が1年生。これは同校の1年生38人の約4分の1を占める。活動は週に2回、放課後の1時間。その日にどのような活動をするかは生徒たち自身で決める。バレーボールを使ってみんなでパス回しをしてみたり、縄跳びをしたり、ボッチャなど世界のマイナースポーツを体験することもある。顧問の中村悠太教諭は「みんなで散歩をするでも良い。運動に親しみ、生涯にわたって体を動かすことを習慣付けてもらうことが狙いの一つ」と話す。
塾や習い事、動画視聴やゲームの普及などで子どもの「運動離れ」が進み、また少子化で運動部の継続も困難になりつつある現代。1つのスポーツにとらわれず気軽に運動に親しむことができる場を設けることで、これまで運動部に入らなかった「得意ではないけれど運動が好き」な子どもたちに選択肢を用意する。またさまざまな運動に挑戦することで自分が興味があることを見いだすことや、偏りのない身体づくりにつながることなども期待されている。
「基本的に生徒たちの主体性に任せて、活動を見守ることが役割」と語る中村教諭。要望があれば競技のレクチャーをしたり、一緒に活動することも。部員の佐藤暖さんはクラブチームに所属しているため、サッカー部に入ることができない。しかし「学校でも体を動かしたい」とバリスポ部に入部した。1人黙々とドリブルを続けることもあるが「みんなで運動するのも楽しい」と部活動を楽しんでいる。
今後は部のTシャツを作り、プールや山登りなどの計画もあるという。新たな取り組みに注目していきたい。
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