味や品質には遜色がないが、形や傷などにより廃棄されることも多い「B級」野菜。相模原市緑区・青野原のトマト農家「ナカヤマファーム」が、廃棄されてしまうトマトを活用した6次産業化商品を開発、今年6月から本格的に販売を開始した。
同農園の代表・中山英樹さんは就農7年目。元エンジニアで、未経験ながらも少しずつ収穫量を増やし、現在はトマトなど年間14トンを収穫している。
だが同時に、「B級」と呼ばれる野菜も増えた。近隣の商店などに「訳あり品」として納めてもさばき切れず、「育てたトマトを捨てることがとても辛かった」と中山さん。そんななか、相談した平塚市の食品加工場で、トマトをジュースやピューレに加工してもらえることに。
昨年、初めてのジュース180ミリリットル・250本が完成。「濃厚だけど喉越しが良くて飲みやすく、美味しいと感じた」と中山さん。約半分をJA神奈川つくいが買い取り、店頭でトマトアイスとして販売すると、好評のうちに完売。今季からは1リットルサイズの製造も始めた。
保存環境の整備や運搬費用を考えると収益はほぼないという。それでも「廃棄はもったいないし、ジュースを飲んだ後の皆の喜ぶ顔を見るとうれしくて」と中山さんは顔をほころばせた。
詳細は同園【電話】️050・7107・3104。