上川町西部町会による今熊神社への獅子舞奉納が8月25日、コロナ禍を経て5年ぶりに行われた。
その地域の五穀豊穣、雨乞い、悪魔退散などを祈願する神事「獅子舞」。八王子市指定無形民俗文化財でもあり、同神社の他に小津、氷川神社、狭間、田守神社など9カ所の獅子舞が指定されている。
今熊神社の獅子舞は、貞治3(1364)年に正福寺の別当重円法師が、娯楽のために村人に舞を教えたのが始まりだと言われている。毎年8月の最終日曜日に奉納を行い、花笠を被った女性に囲まれながら笛や唄に合わせ演舞するのが特徴だ。
25日は猛暑の中、舞手9人が躍動的な演舞を披露。うち3人は初めての演舞だったが、練習を重ね複雑な舞い順を覚え切った。町内のみならず、町外から見に来た人もいたという。
今熊神社獅子舞保存会の馬場博会長は、「人手不足が心配されたが、他市からも応援に駆けつけてくれ感謝している。これからもこの文化を継いでいきたい」と意欲を見せた。
同会では昨年から、譜面などに記録されていない笛や唄の演奏の様子を動画で収録。練習用のDVDにするなど「文化の記録作業」も行い、次の世代への継承を試みる。
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