プロバスケＢ３ビートレインズ ｢39000｣必達、行くぞ！新B２ プロ10年目の「がけっぷち」

　プロリーグ参入10年目を迎えるバスケットボールＢ３リーグ「東京八王子ビートレインズ」。八王子市唯一のプロスポーツチームは、９月から開幕する２０２４-25シーズンを前に闘志を燃やす。今季は２年後に革新される新Ｂリーグ参入へ向けた最終審査の年にあたる。スローガンは新基準の１つであるホームゲームの平均来場者数１５００人＝総来場者数３万９０００人を何としても達成する、という思いを込めた『３９０００（サンキューオーオーオー）』に決定。決意と覚悟を胸に、新Ｂ２リーグ参入を目指しブースターと共に全力で走り出す。

　日本のバスケ界を牽引するＢリーグは、「バスケで日本を元気に」を合言葉に２０２６年の革新を宣言。現在、再編を進めている。現行リーグと最も異なる部分は、勝率で決まる競技順位による昇降格を廃止し、ライセンス基準を満たしたクラブがそのつど適切なリーグに参入する「エクスパンション型リーグ」の導入だ。

　新リーグは「Ｂリーグプレミア」「Ｂリーグワン」「Ｂリーグネクスト」の３つで構成され、それぞれ新たにライセンス基準を設定。チームの強さはもちろん、それ以上に「地域に愛されるクラブ」を実現するための経営力の強化をクラブに求める考えだ。

　ビートレインズが目指すのは、これまでのＢ２にあたる「Ｂリーグワン」。「Ｂリーグプレミア」が世界水準の競技力と最高峰のアリーナ＆エンターテイメントが求められるのに対し、「Ｂリーグワン」は、日本人が中心の日本のトップレベルのリーグとなる。参入に必要なライセンス基準は、ホームアリーナ平均入場者数「２４００人（仮入会は１５００人）」、売上高「４億円」以上、アリーナ基準「３０００席」に設定された。

新プロジェクト始動

　ビートレインズは昨季（２０２３年７月〜24年６月）、ホーム平均入場者数を前年比３００人増の１０４８人に伸ばした。目標だった１２００人には届かなかったものの、総来場者数を２万７２３９人とし、ファンクラブ会員数も３４８５人、協力企業３５５社（５月１日時点）と過去最高を記録している。

　クラブを運営する（株）ＴＨＴマネジメントの代表取締役常務・高松僚氏は「学校や企業、市民の皆様に認知されるため、裾野を広げる活動を４年間地道に続けてきた。その成果が出始めている」と強調し、「あと一息、今年は勝負の年になる。Ｂリーグワン参入を果たすためには債務超過の解消と平均来場者数のクリアがカギ。特に今季、ホームゲーム26試合の総来場者数が３万９０００人を超えることが必達の目標」と力を込める。

　新リーグの所属決定に向けた審査は、今季のクラブ運営実績が対象となる。このためクラブは更なる観客動員数増加のために「３９０００（サンキューオーオーオー）プロジェクト」と題した企画を発表。エスフォルタアリーナ八王子（狭間町）で行われる全試合の、２階自由席を先着１０００人に開放。無料で招待する＝詳細は下記の二次元コードへ＝高松常務は「スポンサー様のご協力なくしてはできなかった企画。何度も見たくなるプレーと試合、会場演出を、クラブ一丸となって取り組んでいく」と決意を新たに語った。

　なおビートレインズは今季のＢ２ライセンス申請は債務超過を理由に取り下げている。９月12日時点で、クラブの債務は２億３千万円。フロントスタッフらは今季の利益や資本貸付、増資などで解消を目指すとしている。

ホーム開幕節は９月27・28日

　一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ（Ｂ３）は今季、新規参入の２クラブを含めた全17クラブによるリーグ戦を実施する。レギュラーシーズンは９月27日（金）から翌年４月20日（日）で、１クラブ52試合（30節）を行う。

　一昨年からＢ３で初導入されたプレーオフでは、今季もシーズン上位８クラブによるトーナメント戦（３戦２勝方式）で実施。シーズンの最終順位を決定する。終了後、Ｂ３リーグからＢ２ライセンスを獲得した上位２クラブがＢ２リーグへ自動昇格となる。２０２３-24シーズンのビートレインズの成績は、20勝32敗で18クラブ中12位だった。

　今季のホーム開幕節は９月27日（金）と28日（土）、エスフォルタアリーナ八王子（狭間町）で香川ファイブアローズと対戦する。

　クラブ情報は公式サイト、Ｘ（旧ツイッター）等で発信。ＬＩＮＥ公式アカウントの友だち登録も受付。昨季に続き、個人スポンサーも募集中。詳細はクラブ事務局。