「誰もが自由に学べる開かれた学び舎」をコンセプトとする市民大学「八王子学園都市大学(いちょう塾)」が、10月で開学して20年を迎えた。社会人の学び直し「リカレント教育」が注目を浴びるなか、市内外25の大学などに所属する講師陣に学べる貴重な機会の創出の場となっている。
本物の大学機関ではないが、いちょう塾の愛称で親しまれている同市民大学。大学コンソーシアム八王子加盟の大学・短期大学・高等専門学校等や企業等との協働で、市民に学びの場を提供することを目的とする。
前期(4月〜8月)、後期(9月〜翌3月)の講座に分かれ、八王子市内にキャンパスを構える大学の教授職などが講師を担当。有料で、今年の後期課程は全132講座用意されている。
受講は市民に限らず、原則18歳以上なら誰でも申し込み可能。会場はアクセスのよいJR八王子駅前・学園都市センター(八王子スクエアビル11階・12階)や各大学のキャンパスで、開講時間も日中だけでなく、夜間や週末の時間帯がある。受講期間も短期のものから長期のもの、公開講座などもあり、ライフスタイルに合わせて学べるのが特徴だ。
講座の修了数に基づき、塾独自の称号記も授与される。10講座以上修了で「市民学士」、20以上で「市民修士」、30以上で「市民博士」といった具合に、本物の大学さながらの仕組みだ。
受講者からは、「塾の託児サービスを利用しながら受講した。学ぶことの楽しさを毎回感じる」(30代女性)、「開講時間が遅く仕事帰りでも立ち寄れる点や、いろいろなクラスメイトと一緒に学べる点が続いている理由のひとつ」(40代女性)などの声が聞かれる。
八王子学も
いちょう塾の講座分野は、一般的な大学のように歴史、文化、文学、自然、環境、科学、情報、法律、政治、経済、経営、芸術などさまざまな分野を網羅している。
そのなかで八王子や多摩地域の歴史を時代別に探る「八王子学」もあり、いちょう塾事務局担当者いわく「非常に人気があり、リピーターも多い」と話している。
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