八王子市は10月29日、市内にも営業所を構える株式会社伊藤園と「災害時における飲料水等の調達に関する協定」を締結した。地震や風水害などの災害が発生した際、市の要請に応じて同社が所有する飲料水等の製品が供給される。
協定には、災害時における飲料水等の安定的な確保・供給と、各避難所に避難した市民に対する支援活動の充実を図ることなどが盛り込まれている。市が同様の協定を結ぶのは2社目。伊藤園は全国251の行政と災害時協定を結んでおり、このほど八王子市にも打診したことから今回の協定に至った。同社は今年行われた市の防災訓練にも飲料水等を無償で提供している。
環境保全にも意欲
市役所本庁舎で開かれた協定締結式で初宿和夫市長は、普段利用している商品やサービスで災害に備える『フェーズフリー』に触れ「日頃飲んでいる商品を供給いただくことは、避難した市民にとって癒しとなり心強い」と感謝を述べた。同社東京・南関東地域営業本部の貴志望常務執行役員本部長は「世界規模で自然災害リスクが高まっている中での協定の締結をうれしく思う。要請時には八王子支店にある8千ケースの中から一定量を供給できる。地域のお役に立てれば」と話し、今後は環境保全活動などでも市と連携していくことに意欲を示した。
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