第89代八王子税務署署長に就任した 澤井 勝美さん 明神町在勤 60歳
税務業、適正公平さが信条
○…毎年、国税庁では11月11日から17日までの1週間を「税を考える週間」と定めている。7月に署長に就任してから、掲げるは「納税者の利便性向上」「事務の効率化」の二枚看板。電子申請(e-TaX)はだいぶ市井に浸透してきたように感じるが、申告時のマイナンバーカード活用など、「便利さをもっと知ってほしい、わからないことがあれば相談に来て」と熱を込める。
○…北海道出身。友人が税務職員の採用試験を受けるのを見て、「家族に内緒で」受験した。合格を一番によろこんだのは母親だ。以前働いていた下宿屋に税務職員が暮らしていたらしく、そのしっかりとした立ち居振る舞いから「我が子もああなってほしい」と思っていたそう。そんな母の願いもあり、札幌の税務大学校での研修を経て、武蔵野税務署などで業務に従事。約40年間、適正公平さを胸にいそしんできた。
○…仕事人生のなかで、東日本大震災発生時の混乱は今でも胸に残る。被災地に思いを馳せながらも、4日後には確定申告の期限が迫っていた。安全面に異状はないか、当時在籍していた東京国税局の管轄84署を15人の担当職員で手分けして駆け回った。「あんなに大変だったことはない」。数日後から始まった計画停電でフロアの照明が消えたときは、ソーラー電卓を使うのに、日光が射す窓際に職員らで集まったという。
○…子どもが八王子の学校に通っていたこともあり、今回の就任には縁を感じる。一方で、昨年までは単身赴任で大阪生活。休日は京都や奈良まで足を伸ばし、ダイエットがてら御朱印巡りを趣味にしていたことも。「八王子も神社仏閣が多いそうですね」。そろそろ、再開しようかと思案中だ。
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