学校へ行きづらい子をもつ保護者同士が集う会「こかげでひとやすみ〜繭の会〜」が10月で設立1周年を迎えた。鑓水小学校(鑓水)に通う子の保護者などで結成したもので、代表の1人で自身も不登校児を抱える嶋田明子さんは、「親が孤立しないよう他者とつながることが大切」と話している。
発起人は嶋田さんと、同じく鑓水小に通う子を持つ森田知子さん、大久保真帆さん。昨年の夏頃、嶋田さんが「子の足が学校から遠のいたことで、子も親も学校が会場の催しなどに参加しづらくなっている」と森田さんに相談したことがきっかけとなった。森田さんは鑓水小で地域住民と学校との橋渡し役を担う「学校コーディネーター」を務めており、鑓水でコミュニティサロン「おかえり喫茶」を運営している大久保さんにつなげた。大久保さんは不登校の子や親、そうでない親子も集える場として、喫茶内のスペースを提供することに。嶋田さんの当時小3だった長男が「今は繭の期間」と提案したことから、「繭の会」と名付けた。
集いは、おおむね月1回の平日に開催。家のこと、学校のこと、何気ない話をお茶を飲みながら談話する。毎回メンバーは変わるが、市内各所から訪れ、中には涙ぐみながら思いを吐露する人もいるという。嶋田さんは「子が学校に行きづらくなると、学校や他の親との関係が絶たれて親も孤立しがちになる。私も話を聞いてもらって、かなり救われた」と話す。
大久保さんは2年前、コロナ禍をきっかけに地域の集いの場としておかえり喫茶をオープンした経緯がある。「コミュニティサロンは老若男女に開かれた場所。以前から不登校支援にも関心があった」と協力を申し出た理由を語った。
同会ではSNSで活動発信を行ったり、教育関係者の講演会なども開く。森田さんは「専門家ではないので解決はできないかもしれない」としながらも、保護者が気持ちを吐き出し、精神的な負担を軽減する必要性を説いた。
同会の詳細はインスタグラム(kokage_mayu)で検索。
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