インターネット上で「簡単な仕事」や「高額収入」をうたい、犯罪の実行役を募る「闇バイト」。強盗致傷や住居侵入などの被害が全国で相次ぐ中、国分寺市や三鷹市など、八王子市近隣でも同様の事件が発生した。八王子市内でも注意を呼びかけるため現在、市と八王子・高尾・南大沢警察署が連携し、啓発活動やパトロールを強化している。
11月16日には八王子いちょう祭りにあわせて、高尾警察署が同署の一般駐車場に啓発ブースを出展。防犯や特殊詐欺などへの注意喚起を行うグッズを配布した。足湯につかりながら闇バイトの啓発動画を鑑賞するコーナーも登場し、訪れた人はリラックスしながら防犯意識を高めた。闇バイト動画を鑑賞した井上則幸さん(82)は「最近ニュースを見て、怖いなと思っていた。防犯に対する心構えをしなきゃいけないと足を運んだ。自宅付近の不審者情報は、隣近所で情報交換をしていきたい」と話していた。
同署の金子浩丈副署長によると、報道による住民意識の向上もあり「(強盗目的の)不審な下見だったかもしれない」という通報が増えているという。同署では「営業や点検など、どんなに興味のある話でも、玄関先や門前など屋外で聞くように心がけ、自宅に上がり込ませないようにしてほしい」と注意を呼びかけている。
また14日には、民生・児童委員に対して地域住民へ注意喚起する際のポイントなどを伝える説明会が大横保健福祉センターで開催された。八王子警察署の署員が講師となり、約20人の出席者に対し「もし闇バイトに申し込んでしまっても、警察で保護すると若者に知らせて」と伝えた。また、闇バイトから抜け出したい人や、緊急性はないが事件や事故につながりそうな心配事を相談する先として、警視庁総合相談センター「#9110(または【電話】03・3501・0110)」を紹介。金子副署長は「脅されたり、追い詰められて相談しづらくなってしまうケースがある。犯罪に手を染める前に警察に相談してほしい」と話していた。
このほか、市生活安全部では、町会・自治会による自主防犯活動への支援として出前講座や相談も受け付けている。問い合わせは同部【電話】042・620・7395。
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