八王子学園八王子高等学校の総合コース美術系に通う山本周矢さん(2年)が、11月16日に三鷹市芸術文化センターで表彰式が開かれた「第36回全日本高校デザイン・イラスト展」で最優秀賞にあたる内閣総理大臣賞を受賞した。同校生徒の受賞は3年連続。同校は団体でも文部科学大臣賞を受賞している。
高校生の創造力や表現力の育成などを目的に開かれている同展。今回は全国から829点の応募があった。
山本さんが同展に応募したのは、1年生だった昨年に続き2回目。前回は、先輩がテニスにかける情熱を表現したアクリル画で東日本地区賞を受賞している。
心臓を可視化
今回出展した作品のタイトルは『もしも鼓動が視えたなら』。生まれた時から一緒で、楽しい時も辛い時も1秒たりとも離れたことがない自分の心臓をテーマに、その複雑で美しくも不気味な鼓動を表現した。密度にこだわり、0・05mm前後という極細のフェルトペンを使って、A3用紙の隅々まで描き込んだ力作。「中心の心臓を主役に、周りは雑然としているが、雑には見えないように意識した」という。
夏休み中に学園祭で展示するアーチ作りと並行しながら1カ月かけて仕上げたが、「細かい絵を描くことが好きなので、苦ではなかった。楽しんで描けた」と山本さん。受賞時は友人や親も喜び、祝ってくれたという。
受賞に際し「今回は自分の得意分野で描いた作品が評価されたが、技術的な面ではまだまだと思っている。一般にも通用するような力を身につけて、来年も上位入賞したい」と抱負を語る山本さん。建築家の隈研吾氏にあこがれ、将来は建築デザインの道に進みたいという。同校で美術を指導する中野浩明教諭は「何事にも全力投球で、ブレることなく最後までやり切る性格。期待の生徒の一人です」と称賛した。
同校では山本さんの他にも優秀賞などに6人が入賞、9人が入選。次いで各地区賞の東日本地区賞に7人が選ばれた。
絵本で入賞の生徒も
同校美術系の生徒は、11月1日に審査結果が発表された「おおしま国際手づくり絵本コンクール」の2024年ジュニア部門でも活躍。804点の応募作品の中から嘉藤友里さん(2年)の作品『菌色の星』が奨励賞のNHK富山放送局長賞に選ばれ、さらに4人の作品が入選している。
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