上川町にある上川の里特別緑地保全地区の田んぼで12月14日、市立上川口小学校(市川利幸校長)の児童や地域住民らが自分たちで育てた米をかまどで炊いて味わう試食会が開かれた。
食育や地域に根ざした総合学習の一環として、児童による稲作体験を続けている同校。8年前から同地区の田んぼで実施するようになり、里山の保全活動に取り組むNPO法人街づくり上川(高野誠三理事長)が稲作指導や水田管理などに協力している。児童らは同法人やPTAなどの協力を受けながら、今年も6月に田植え、10月に稲刈りや脱穀を行っていた。
過去一番の出来栄え
試食会には同校の児童や保護者、教師、学校運営協議会と、同法人、地域住民、ボランティアに訪れた都立八王子北高校グローカル探究部など約50人が参加。6升の新米をかまどで炊いて、持ち寄った豚汁や煮物、漬物などと一緒に味わった。同校6年生の小林萌姫さんは「とってもおいしい。みんなで作ったご飯を、たくさんの人と一緒に食べられてうれしい」とにっこり。市川校長は「稲作体験を通じて、普段食べているお米が長い時間をかけて作られていることを学び、日々の食生活を大切にしてもらえれば」と期待する。
子どもたちに米作りを指導した同法人の浅賀敏夫さん(75)は「今年はシカの食害対策をしたこともあり豊作。粒が大きく、甘みのある今までで一番おいしい米になった。子どもたちが喜んでくれたことが何よりうれしい」と話した。同校では収穫した米を12月中の給食で使用するほか、全生徒の家庭に配布する。
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