市は1月17日、生成AIを活用して24時間・365日にわたり生活の悩み相談を受け付けるオンライン窓口「はちココ」を、2月から4月にかけて試行的に開設すると発表した。さまざまな理由で直接相談窓口に来ることができない人の孤独・孤立対策の一環で、AI相談員がチャット形式で話を聞き、必要に応じて最適な相談窓口を紹介する。福祉分野の相談窓口で生成AIを導入するのは都内自治体で初という。
福祉の総合相談窓口としては市内13カ所に「はちまるサポート」が設置されているが、窓口に来ることができず潜在的に悩みを抱える孤独・孤立状態の人に支援の手が届きづらいという課題があった。また開設当初は高齢者からの相談が中心だったが、近年は現役世代の40〜50代からの相談が増えているという背景もあり、新規相談件数は2023年に1048件(前年は691件)と増加傾向にあり、対応するコミュニティソーシャルワーカーの人員不足も懸念されていた。
生成AIの試行導入は、相談の選択肢を増やすことで課題を抱える人への早期対応や福祉窓口の認知度向上、DX(デジタルトランスフォーメーション)による効果・効率的な相談窓口の運用などについて検証し、誰ひとり取りこぼさない支援体制の充実を目指し行われる。
解決の一歩に
はちココは、生成AI技術を活用し傾聴・共感に特化したオンライン相談窓口。パソコンやスマートホンなどからアクセスできるウェブサイトで、匿名で利用できる。実証実験の期間は2月3日(月)から4月30日(水)まで。利用者の悩みを聞いて思いに寄り添うが問題解決はせず、希望に応じて問題の解決に向けた支援窓口を紹介する。市担当課は「悩みを吐き出すだけでも気持ちが楽になることもある。抱えている問題を誰にも相談できず孤立している人が、解決にむけて一歩を踏み出すきっかけになれば」と期待する。
名称の由来は、八王子の「はち」、あなたの話を聞きます(コミュニケーション)の「コ」、あなたとつながります(コネクション)の「コ」。
運用はヘルスケアAIを手がける株式会社ZIAI(本社=渋谷区)と連携して行う。同社は千葉県柏市で同様の相談窓口の実証実験を行い、後に本格導入された実績を持つ会社。スタートアップ企業と地方自治体をつなげる都の支援事業「NEXs Tokyo」を通じて紹介を受けた。
生成AIの成長につながることから3カ月の実証実験期間中は、市の費用負担はない。初宿和夫市長は「本格導入については試行期間終了後に専門家も交えた検証を経て検討することになるが、孤立していた人が一人でも救われたのであれば効果があったと評価したい」と語った。
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