関戸公民館(多摩市)で開かれる演劇「夜の来訪者」に出演する 加藤 敏雄さん 東中野在住 77歳
演劇とともに歩んで
○…これまでも一緒に舞台に立ったことのある役者たちと稽古を重ね、今月末に開催される公演に出演する。娘の婚約の祝いの席に、訪れる来訪者による混乱劇とサスペンス。娘の父親役を演じる。「最後に大どんでん返しがあって面白いですよ。気心の知れている仲間との舞台なので、良いステージを披露できれば」と意気込む。
○…学生時代、演劇部の友人に誘われて入部。高校1年生の時に舞台に初めて立った。都の演劇コンクールに出場するなど芝居の道にのめりこみ、大学3年生まで続けていたが4年生の時に結婚。芝居からは遠のき実家の酒屋で働き生計を立てた。復帰したのは30代後半のころ。「老後にすることが無いと困ると思ったからね」と笑う。入団した「市民劇場TAMA」で長く活動し、日本演出者協会の会員として演出も手がける。
○…学生結婚した夫人とは3人の子どもを育てた。大学卒業後は職を転々としたが、義理の兄が作った会社を引き継ぎ、多摩市でIT系の派遣業務を始め、現在も代表を務める。同市の異業種交流TCOの立ち上げメンバーで、多摩三田会の会長になるなど多忙な日々を過ごす。「健康の秘訣は老人会でのカラオケかな。毎日の体操も欠かせないですね」
○…長年続ける芝居の魅力について「一からふくらませて作り上げるところ」と語る。年齢を理由に自分から公演を立ち上げることはしないというが、「誘われるかぎり続けたい」と意欲を見せる。今回の舞台には高校3年生と小学生になった孫が初めてステージを鑑賞に来るという。「私が亡くなった後に、知り合いと話が合わなかったら孫が困るからね。孫二人が見に来てくれるとなると張り合いがあるね」と照れくさそうに笑った。
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