子安町・市立いずみの森小中学校(第六小学校、第三中学校)の新校舎整備が4月から始まる。現在は渡り廊下で両校が結ばれている形だが、一体型校舎となり2020年4月に開校予定。市内で初めて義務教育9年間を「一括り」として児童・生徒を見守る形の学校となる計画だ。
事業計画は14年度から進められてきた。施設の老朽化が進んでいることや、JR八王子駅南口から徒歩10分程度の住宅街にあり、今後の宅地開発によって児童・生徒数の増加が見込まれることなどが理由となった。現在の小中が別々の校舎をもつ形から「一体型」となる。7日に発表された八王子市の18年度当初予算案では14億3575万円があてられた。
新校舎は現在の六小と三中の敷地に建てられ、延べ床面積は約1万9500平方メートル、鉄筋コンクリート造および鉄骨造の4階建て。学童保育所や地域コミュニティスペースの併設を予定している。三中生徒は4月から子安町2丁目の旧市営子安団地の跡地に建てられた仮設校舎で授業を受ける。一方、六小児童は現校舎にとどまり、新校舎開校と共に移転する。「いずみの森ではない新たな名前の学校としてスタートする可能性がある」と八王子市は話している。
義務教育学校に
”新しい学校”は市内で初の義務教育学校となる。小中が別の2つの組織として運営する形式の小中一貫校と異なり、義務教育9年間を「一括り」としてひとつの組織で児童・生徒を見守る形の学校だ。義務教育学校は15年に制度化されたもので、東京都内では2校目となる予定。小学校から中学にあがる際、環境の変化に馴染めない生徒が出てくるのに対して、小中一貫校と同様に、その『中1ギャップ』防止が期待できるほか、「児童・生徒の個に応じた指導、支援を9年の間、全教員で行うことができるメリットがある」と八王子市。同校をモデルケースのひとつにしたい、としている。いずみの森小中学校の川島清美校長は「新校舎が完成するまでも、使用できない施設の代替策を講じるなど、教育の質を落とさないようにしていきたい」と話している。
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