八王子の郷土刀「下原刀(したはらとう)」を後世に伝えていく活動をしているNPO法人「武州のよりあい」が、「新郷土資料館」への常設展示を求めて署名活動を開始した。
医療刑務所跡地(子安町)に予定されている「八王子駅南口集いの拠点」には、郷土資料館の設置が検討されているという。同法人はその施設での「拡大常設展示」を目指している。
八王子市郷土資料館(上野町)でも下原刀は特別展以外のときには常設展示されている。
室町から続く郷土の刀
下原刀は、室町時代から江戸時代まで、恩方地区や元八王子地区に暮らして刀剣を作った鍛冶集団「下原鍛冶」によるもの。市の有形文化財でもある。下原鍛冶は、後北条氏の庇護で栄え、後に徳川家の御用鍛冶になったという。
同法人によると「下原刀を所有している人が年々高齢化しており、売却の相談も増えている」という。「管理も必要となるので、世代交代があると、処分したいという人も少なくない。売却してしまえば、せっかくの郷土刀が市外に流出してしまうことになる」。それを防ぐための引き取り先としても、文化財を知ってもらうという意味でも、新郷土資料館で、これまで以上に多くの展示スペースを設けてほしいと考えている。
署名は文部科学大臣、都知事、市長あてとしている。
署名への協力など、問い合わせは事務局(【携帯電話】090・8569・5511)へ。
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