八王子中屋ジム(南町)が主催する「エーサインボクシング」が8月31日、新宿で行われた。
コロナ禍でほかのスポーツと同様、ボクシングの試合(興行)も多くが中止に。そんな中、「このままではボクシングの試合はなくなってしまう」と心配した同ジム会長の中屋一生さんが生配信や、事前の選手紹介動画によるPRなど、新しい形を試みた。
2万7千人が視聴
当初は無観客の予定だったが、当日は都内の感染者数が減少傾向にあったことから、密にならないように観客を入れた。「観戦自体は無料で、試合結果を見て、お客さんに値段を決めてもらいました」と中屋さん。当日の生配信動画は延べ2万7000人が視聴した(同時視聴は最大4900人)。見ながらコメントが書き込めるようになっており、新しいボクシングの楽しみ方の紹介にもなった。
選手の人生を描く
事前にドキュメンタリー形式で出場選手の3人の日常や練習を動画サイトで配信。リアルなボクサーの生活を表現したことで反響を呼び、「37万回再生」(9月5日時点)を記録した動画もある。「試合だけではなく、選手に対してもおおいに関心を持ってもらえました。投げ銭で通常のファイトマネーの何倍も得た選手もいまいた」と中屋さん。
試合当日より前に目標金額に達するなど、「興行としては成功だった」と中屋さんは胸を張る。通常時でも「ジムの持ち出し」もあるボクシングの興行で、十分な成功だった。なお、中屋ジムからは3人が出場。結果は佐々木尽選手が45秒KO勝ち。谷口彪賀選手と牛島龍吾選手が3─1で判定勝ちとなった。
日本プロボクシング協会事務局長の新田渉世さん(川崎新田ボクシングジム会長)は「観客有りの興行は依然として厳しい状況が続いている。そんな中、新しい形を切り開いてくれた。(形は色々考えられるが)ネット配信は、今後必要になっていくと思う。そんな中で先駆けて成功事例となった」と今後のボクシング界での展開の可能性を語った。
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