3月に市内でコンサートを企画する夢空間ラ・ムシカの代表を務める 岡部 眞弓さん 椚田町在住 70歳
唯一無二の演奏会を
○…「夢空間ラ・ムシカ」という名前には「音楽でみんなのオアシスを作ろう」という意味を込めた。市内のレストランや喫茶店、教会でコンサートや寄席を開催。出演者は、自分が舞台へ足を運び、聞き惚れた人に依頼をしてきた。交渉時には出演料と、「なぜあなたに依頼をするのか」を説明。この交渉術で断られたことはないという。「演奏家の息遣いが聞こえ、観客の表情が見えるような距離の近い演奏会に」。活動は今年10年を迎える。
○…5、6年ほど前に初めて観た寄席で、観客とコミュニケーションをとる噺家が印象に残っている。「『元気?』と、緩やかなつながりがすごく素敵だった。こんな空間が作れたら」と感じた。昨年、コロナ禍で演奏会はほぼ中止に。そんな時、常連客に行ったアンケートで『色んな人と会えることが楽しい』という声が寄せられた。「少し言葉をかけあう大人の遊び場になればと思っていた。そんな意図が伝わっているようで嬉しかった」という。
○…静岡県出身。自身の性格は「怖いもの知らず」と分析。結婚して子育て最中の40歳の時、建築会社に営業職として再就職した。知識も経験もゼロ。分からないことはひたすら「聞く」。取引先から怒鳴られることもしばしば。家事と仕事の両立で早朝からフル回転の日々だった。「自分を助けられるのは自分。だからこそ、気負いすぎず抜くことも大切」。この時に学んだことだ。
○…コロナ禍で動画配信によるコンサートを鑑賞したときに感じたのは「やっぱり生演奏を届けたい」ということ。まだ厳しい情勢が続き、やり方を模索する日々。目指すは演奏家と観客と自身が関係を築く「コミュニケーションのある唯一無二の演奏会」だ。
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