創価大学(丹木町)の学生が19世紀の考古学者「ハインリヒ・シュリーマン」を通じた八王子の街おこしに挑戦している。シュリーマンが来年生誕200年で、かつて八王子に訪れた縁もあることから企画した。あす10月1日(金)からはその名前をもじった「シュリーまん」というオリジナル饅頭も販売される。
シュリーマンで「シュリーまん」
ドイツ人のシュリーマン(1822─1890)はトロイ遺跡の発掘など数々の功績がある。養蚕に興味を持ち日本に訪れ、市内では鑓水方面を辿ったという記録もある。
この八王子に縁のある偉人の生誕が来年1月、200年という節目にあたることから、同大学の教授らがゼミを越えた活動として学生40人を集めこの春、街おこしのプロジェクトを企画。6月、学生企画事業補助金の交付が決まったことで、様々な展開が始まった。
その一つが「シュリーまん」(焼まんじゅう)だ。プロジェクトをまとめる同大学文学部の西川ハンナ准教授によるゼミは、JR八王子子駅近くにある八王子駅北口商店会の活動を支援していることから商店会の公式サポーターとなっている。西川さんが商店会にプロジェクトの話をすると、「市民に親しまれ、ぜひ街にもプラスになるものを」というリクエストを受けた。「例えばシュリーまんじゅうとかね…」。最初はそんな冗談話だったが、商店会の会員店舗で八王子名物と知られる「都まんじゅう」(つるや製菓)とのコラボレーションなら話題になるとも考えられた。
似顔絵の焼き印
学生がこの「オリジナル饅頭」の打診をすると、店舗は快く引き受けてくれたそう。プロジェクトメンバーは早速、SNS用に作成したシュリーマンの似顔絵イラストを元に「焼き型」の作製を依頼。イラストは晩年の写真を見ながら「ひげ、メガネ、蝶ネクタイ」などをポイントに仕上げたもの。9月中旬、試し焼きが行われそれを見た学生は「思った以上に可愛くできた」と喜んだ。「最初は『冗談話』でしたがテンポ良く進んでびっくり」とも。
オリジナル饅頭「シュリーまん」は10月1日から来年2月15日までの期間限定販売となる。同店通常商品10個入りの中に2つ、イラストの焼印入りのシュリーまんが入るという。午前11時頃から提供予定。
なお、プロジェクトは他にも地域媒体への記事掲載、美術館や書店との共同企画、イベントの実施など複数の計画がある。「それぞれの点が面になり、街中で広がっていけば」と西川さんは期待する。商店会では「駅前を舞台に色々な人が活躍するのは嬉しい」と話した。
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