川口町にある延寿院(及川一晋住職)の裏山に、里山と一体となった「環境保全型墓地」がある。骨壺は自然に返る木材で作られ、遺骨を埋葬する場所には、イロハモミジや枝垂れ桜などその土地に合った樹木が植栽されている。
この墓地を管理、運営するのは同寺と里山の保全活動を行う市民団体「NPO法人ロータスプロジェクト」。同団体は約10年前、「自然の中で、誰でも眠れるお墓が必要になるのでは」という及川住職の思いに賛同した人で結成された。
同団体の中山るりこさんは「土に返り、里山の風景のひとつとなる。循環していくという考えに共感した」と話す。中山さんの夫も同墓地に眠っている。「『墓石は性に合わない』という人だった。墓標もないけれど、どこに眠るか私が見てわかればいいの」。現在、180人ほどが納骨しているという。
樹木葬の整備に始まった同団体の活動は現在、里山の散策路の整備まで広がる。月に1度、会員10人ほどが集まり、藪刈りや倒木の撤去などを行っている。日光が入るようになった里山には、山桜やヤマツツジの群生が見られるように。住民が散歩などで利用するようになったそう。
同団体は同墓地「東京里山墓苑」の見学会を3月14日(月)、15日(火)、16日(水)に行う。要予約。(問)【電話】0120・352・594
八王子版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>