高齢者のボランティア活動などをサポートする「どんぐりの会」で、代表を務める 源嶋 盛信さん 絹ケ丘在住 74歳
助け合い、共に生きる
○…「元気な高齢者に活動の場を」。彼らを「シニアケアサポーター」と名付け、出張ボランティアの心構えを学ぶ講座を会として初めて開いた。受講後、お手伝い先の対象として想定しているのは地域に暮らす「人生の大先輩」。今は自分たちが支援する側でも、数年先はされる側になるかもしれない。「いつか立場が変わる日が来るのが当たり前であることに気づいてほしい。講座参加はその第一歩」と高齢社会の現状を説く。
○…宮崎県に生まれ、結婚を機に妻の実家がある八王子へ。飲食業界で営業職として精力的に働いた。最初に奉仕の精神に触れたのは、「多くの友人に囲まれてほしい」と息子を入団させたボーイスカウトだ。仲間を思い、助け合いながら日々たくましくなる姿に刺激を受け、町会活動やPTA活動に奔走してきた。
○…「じっとしているのは性に合わない」の言葉通り、定年後は暇を持て余して市民活動支援センターに通った。「第二の人生、自分に合う団体はないか」。1年の歳月をかけて探し当てたのが、高齢者の社会参加を支援する「橋渡し」を行うボランティアグループだった。サポートを求める側が高齢者なら、供給する側も高齢者。「老老支援」の現場でトラブルが起きないよう供給側で知識を共有する大切さを学び、10年ほど前に立ち上げたのがこの「どんぐりの会」だ。
○…壮年期に目を患い、生活に支障が出るようになってから、さらに他者の存在を意識するようになった。「人は一人では生きていけない。供給する側の団体が増えれば、それだけ多くの困っている人に手を貸すことができる」と力を込める。一人では生きられないからこそ、困ったときは助け合う。「お互い様」の精神を貫き続ける。
|
|
|
|
|
|