東京都は、南大沢で電動キックボードシェアリングサービス導入の実証実験を11月25日に開始した。丘陵地で高低差のある南大沢で、移動時の負担軽減が目的。来年3月末まで実証実験を続け、都は4月以降の実用化を目指すという。
電動キックボードのシェアリングサービスは、各所に設置されるポート(停留所)で電動キックボードを借り、目的地近くのポートに返却できる仕組み。利用するときはアプリをダウンロードし、運転免許証と支払い方法を登録。アプリ内で交通ルールのテストを行う。
南大沢地域に設置されるポート数は11カ所(11月25日時点)、車両台数は30台。駅前商業施設ガレリア・ユギ(イトーヨーカドー南大沢店)前や長池公園、富士見台公園などに設置されている。料金は1分10円で、ポートは期間中に20カ所程度まで増やす予定だ。
都担当者は「バス停から家までの交通手段の確保も課題の一つ。高低差のある南大沢でどのような利用のされ方があるのか、効果を検証し、4月以降の実装化を目指したい」と期待を寄せる。
実証実験で電動キックボードのシェアサービスを運営するBRJ(株)の山上高広さんは「足でこぐ必要がないため、アシスト自転車より登り坂は快適」と利点を話す。立川市や国立市などでも運営している同社によると「20代や30代などの若い世代が通勤や通学時、駅まで利用するケースが多い」という。
最高速度は時速15キロ。都営南大沢団地から南大沢駅まで約8分と想定する。ヘルメット着用は任意で、飲酒運転や歩行者道路の走行は法律により禁止されている。
サイネージARナビも
東京都はデジタルの力で社会課題の解決を図る「スマート東京」の先行エリアに南大沢を指定している。先端技術を活用したまちづくりの検討を進めようと、都や八王子市、都立大学、地元企業などで構成する「南大沢スマートシティ協議会」を一昨年に設立した。
今回の実証実験は、同協議会の取り組みの一環。電動シェアサイクリングのほかに、デジタルサイネージによる地域情報の発信、3D都市データを活用したARナビの実証実験を行っている。
|
<PR>
八王子版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|