今年の「土用の丑(うし)の日」は7月30日。うなぎ店にとっては1年で最大の書き入れ時だが、小宮町のうなぎ高瀬(中山佳和店主)では、9年ほど前から、この日をあえて定休日にしている。
中山さんは、環境の変化や乱獲の影響で、うなぎの稚魚が減っていることをニュースで知り、「このままでは、うなぎという食文化自体が危機に陥ると考えたのがきっかけ」と話す。うなぎを巡っては近年、中国など海外でも人気が高まり、消費量が増加している。
また土用の丑の日は注文が殺到するため、その対応で来店客を待たせてしまうことや、従業員が疲弊することも店休の決め手となったという。
店頭の看板やSNSなどで店休を伝えると、好意的な反応や後押しする声が数多く寄せられたという。「お客様にも応援していただき、ごく一部だが都内のうなぎ店で同様の動きもある。限られた資源を守り、うなぎの食文化を末永く残していきたい」と中山さん。
うなぎに感謝
同店のスタッフは土用の丑の日、市内にある「うなぎ供養塔」に手を合わせる。供養塔は昨年、中山さんが中山家の墓の隣に建立したもの。中山さんは「うなぎ高瀬を創業した先代(父)と、うなぎに感謝を込めて、今年も供養に訪れる予定」と話している。
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