インドネシアのプロサッカー1部リーグで日本人初の優勝選手となった 南部 健造さん 散田町出身 31歳
選手生命、燃え尽きるまで
○…サッカー選手としての目標を追い続け、ついに2022―23シーズン、インドネシアのプロサッカーチーム「PSMマカッサル」で日本人初の1部リーグ優勝を果たした。ミドルシュートが持ち味のミッドフィルダーで、23―24シーズンにはアジア人の得点王にも輝いた。「サッカーができることにありがたみを感じている。35歳までは一線でやりたい」
○…山田小、第七中卒。小1で西八王子SCの体験練習に初参加した時の悔しさが原点。とにかく上手くなりたくて朝練や放課後、持っているすべての時間をサッカーに費やした。東京ヴェルディのユースに所属してからも、持ち前の一本気な性格を軸に、常に上を目指した。このままプロになれると信じながら大学へ進学。思うように結果が出せず、J3やJFLのチームに所属するもイップスに苦しんだ。
○…転機は2019年。日本でプレーできるチームがなくなってしまい引退も覚悟する中、「タイのチームのトライアウトを受けられるかも」との連絡が入り、急遽飛行機に飛び乗った。ギリギリで契約を勝ち取り、タイ2部リーグの5チームを渡り歩いて3年目、現在のチームから声がかかった。「海外では周りを気にしない、個人の意志の強さが何より大切。生きるか死ぬか、毎日が戦い」
○…プロとして目指すのは年俸1億円プレーヤー。達成のために中東のチームへ移籍できるかが勝負だ。引退後は起業し、子どもたちのために、自身の経験から学校では教えてくれない金融と語学について地元でアカデミーを開くという次の夢もある。「地元はくつろげる場所というより悔しさや情けない思いを思い出す場所。自分を強くしてくれる」。頂への挑戦は続く。
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