八王子市は7月10日、特別緑地保全地区「上川の里」の保全活動に関する協定を、大手菓子メーカーのカルビー株式会社と締結した。
上川の里は、13年前に市が特別緑地保全地区に指定した市北西部にある約50ヘクタールの自然地域。指定以降、地域住民やNPO、企業が市と保全活動協定を締結する形で同里の維持管理や利活用を進めている。
農業活動を展開
(株)NTTドコモや日本コカ・コーラ(株)などに続き、9団体目の協定先となったカルビー。同社の進める環境保全活動の一環として担当者が上川の里の存在をホームページで知り昨年、市へアプローチ。協定内容となる保全活動に、従業員による森林整備や農地を利用した農業活動などを掲げている。同社としては、上川の里は全国で9つ目の環境保全活動拠点で、首都圏エリアでは初の拠点になるという。
清掃からスタート
10日に市役所で行われた協定締結式では、同社首都圏第二支店の武内聡支店長が「半年ほどの準備期間を経て、無事にスタートを切れてホッとしている」とあいさつ。市の担当者が「(同社は馬鈴薯やとうもろこしなどを扱うので)農業活動を行う予定である点が特徴的」と説明した。初宿和夫市長も「上川の里がもつ魅力を掘り起こしていただけると期待している。お力添えに感謝」と述べた。
今後は従業員内でローテーションを組み、清掃などの森林整備から始めていく予定だという。