近年、市内経営者からも需要が高まる外国人雇用。マッチングが最大の課題と言われる中、今年4月から台湾人を正社員として初採用した八王子スカイホテルの佐藤正太郎代表取締役社長に話を聞いた。
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「面接の時点では不安はあった。日本語があまり通じなかったので。ただ、台湾からの旅行者を誘致したいという計画があったため、頼める仕事はあるだろうと考えた」と採用時を振り返る佐藤社長。
台湾人の童(どう)佩(はい)嘉(か)さん(33)は台湾語、英語、日本語の3カ国語を活かせる職場としてホテル勤務を希望しており、八王子商工会議所を通じて同社とマッチング。現在、4カ月が経過した。
童さんを指導する総支配人の水上徹さんによると、日本人にとっては当たり前のことを改めて説明したり、常識の違いなどをしっかり伝えることが何より大切だという。「童さんは性格が前向きで、わからないことは聞いてくれるので助かる」と水上さん。
佐藤社長は「接客の本質は心。お客様の希望を叶えることがサービスなので結局、人柄に頼る部分が大きい。童さんはその点、面接時からニコニコしていた」と、人柄と自社になじめるかを重視していたと明かす。
外国人雇用については、日本人にはないスキルを持つ人材に出会えるため人材の幅が広がる一方で、文化的背景が違う人を理解するためにも、就職後の生活スタイルの希望を聞くこと、会社や日本のルールを伝えることは欠かせない。
商工会議所が採用を支援
八王子商工会議所では、外国人雇用の高まる需要に応えようとセミナーなどを開催している。現在は9月4日(水)に行われる合同企業説明会&交流会に参加する企業を募集している。詳細は同商工会議所【電話】042・623・6311。