南大沢警察署が7月17日、110番通報の受理・指令、無線通話などの技能を競い合う「警視庁通信指令・無線通話技能競技会」の都大会で優勝した。出場したのは、小出和弘巡査部長(35)と高栁志帆巡査長(25)の2人組。2人は9月25日(水)に警察庁(千代田区)で行われる全国大会に出場する。
この競技は、警察署の通信室担当と現場警察官担当の2人で1組となり行う。無線指令を駆使し現場状況の聞き取り・報告を20分以内に3回繰り返すもので、いかに早く、的確に犯人検挙につなげることができるかを競う。その早さや情報量の多さ、正確性などが評価のポイントで、採点表に基づき順位が決まるという。
正確性など高評価
都大会当日は各地域での予選を勝ち抜いた10チームが出場。想定事案は、110番通報から警視庁に入った「女性の悲鳴が聞こえた」という情報を警察署の通信室が受け、警察官を現場へ向かわせる。到着すると、高齢女性宅に強盗が押し入ったという事件であることが判明し、被害者の娘役から聞き取りを開始するというもの。
同署の2人は本番、時間内に犯人検挙までたどり着けなかったものの、聞き取りの内容や無線通話の迅速さ・正確性などが評価された。
先入観なく端的・明瞭に
現場での聞き取り役を担当した高栁巡査長は「先入観に囚われずに質問できるようにしている。通報者の方なのか、被害者の方なのか、相手によって言葉を選んで声をかけるよう心がけている」と話す。高栁さんは昨年も個人の部に出場した経験がある。都大会で4位となり、悔しい思いをバネに今年も励んできた。「何カ月も訓練してきた努力が実ってうれしい」と優勝を喜ぶ。
通信室を担当した小出巡査部長も結果を受け、「うれしかった。多くの方に指導していただいているので、恩返しできたのでは」と安堵の表情。自身では滑舌が悪かったりと、無線には苦手意識があったという。出場経験のある高栁巡査長に食らいつく気持ちで日々訓練に取り組んだ。「通報や指令を聞き直す時間はないので、正確に聞き取ること、また、現場の警察官に端的・明瞭に指示することを心がけた」と小出巡査部長。
「都大会では、犯人を検挙できず悔しかった。都代表としての自覚と誇りをもって全国大会に臨みたい」と高栁巡査長は意気込みを語った。
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