八王子市内の職場を紹介する「はちおうじ職場訪問」。第1回はタクシー事業を営む八王子交通事業(株)を訪れた。同社は近年、女性活躍を謳い採用に力を入れてきたところ、親子や夫婦で務める人が増えたという。
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親子で運転手として務めるのは父の加園和男さん(75)と娘の宮久保和美さん(49)。加園さんはこの道50年のベテラン運転手。そんな背中を見て育った和美さんはタクシー運転手に憧れていた。10年ほど前に入社を相談した際には「男社会だから」と止められたが、今年に入りもう一度入社の意志を伝えると「女性ドライバー募集してるよ」と歓迎された。
加園さんは勧めた理由を「会社も変わったし、いいかなと。昔と比べて女性が増えて雰囲気が柔らかくなった」と話す。今年7月に入社した和美さんは現場を経て「普通に働きやすい。運転も接客も好きなので楽しい」と話す。和美さんは結婚して別々に暮らしているため、父と職場で会えることを新鮮に感じている。「父より長く働くのが目標の1つ」と和美さんは話している。
夫婦で務めるのは荻原裕典さん(38)とえり菜さん(35)。共働きで1人娘を育てている。「タクシー運転手は特殊な仕事。個人の裁量が大きい。稼ぎは歩合制の部分もあるが、突発的な休みもとれる。子育てには良いなと思った」と話す裕典さん。33歳でアパレルから転職し、同社の働きやすさを実感した裕典さんは、えり菜さんにも入社を勧めた。えり菜さんは子育てをしながら正社員は難しいかと考えていたが「パートよりも安定した立場でがっつり働きたい」と決断した。
現在2人の勤務形態は異なり、裕典さんは1日18時間、月12日稼働する隔日勤務。えり菜さんは1日8時間の週5日勤務。この組み合わせが奏功し、子育てや家事を上手く回せているようだ。「母としてワンオペ時間が少ないのはありがたい。夫婦の会話も増えたかも」とえり菜さん。
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