せいせき観光まちづくり会議の座長を務める 森田 利夫さん 関戸在住 73歳
街を盛り上げる仕掛け人
○…映画『耳をすませば』のモデル地となったとされる聖蹟桜ヶ丘。駅前に設置した同作品をモチーフにした「青春のポスト」やイベントなど、地元の観光まちづくりや地域活性化をめざして様々な活動を行う。現在、健康づくりのためのウォーキングをしつつ、地域の歴史を知ることができる名所などを訪れてもらおうと商店会等の協力を得て「まちあるきガイド」を製作中。「多摩は他の街に比べて観光資源が少ないながら、関戸や一ノ宮には歴史がある。少しでも多くの人にそのことを知ってもらえたら」。近々完成予定だ。
○…桜ヶ丘商店会連合会の会長を務めていた10年前。『耳をすませば』が公開10周年を迎えることから、当時大学生だった現メンバーから記念イベントの開催を打診され、商店街の活性化イベントとして上映会等を実施。これが成功を収め、継続的に活動を行っていこうと会を発足した。「みんなこの街が好き。少しでも良くしようと取り組んできたからここまでこれた」と顔をほころばす。
○…地元生まれの地元育ち。畑や水田ばかりだった街は様変わりし、大型店なども増えて、商店街を取り巻く状況は変わった。「便利にはなったけど昔からの店が生き残るのは難しい」と苦渋の表情をみせる。そうした中で、これまで商店街、消防団、青年会議所のメンバーとして街を盛り上げようと、今や恒例となった桜まつりの立ち上げなど様々な催しに携わってきた。
○…「他の街のように多くの人に来てもらえるためにどうすればいいか」。今思案しているのは、現在中止されている花火大会の復活だ。「色々なハードルはあると思う。でもできることはやっていきたい」とその胸の内を話す。「やりたいことはまだまだあるけど、年齢的にもそろそろ若い人たちにバトンタッチしないと」と苦笑するが、観光を通したまちづくりへの情熱の火はまだまだ消えることはなさそうだ。