病気や事故などの原因によって脳が損傷し、記憶や言語、思考、空間認知能力などに機能の障害をきたす「高次脳機能障害」。
多摩市社会福祉協議会では、この障害に悩む人やその家族を支援するための相談窓口を「地域活動支援センターあんど」内に9月に開設。障害をより多くの人に知ってもらおうと、10月2日には市総合福祉センターでオープニング講演会「高次脳機能障害を知っていますか」を多摩市と共催した。
3部構成の第1部では、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座レジデントで、新天本病院非常勤医師の坪井麻里佳氏が、医学的な立場から症状の原因と対処法について解説。第2部では、家族会「高次脳機能障害コウジ村」代表で、高次脳機能障害をもつ家族との日常生活を描いたコミック「日々コウジ中」も執筆したイラストレーター柴本礼氏が、家族の立場から登壇。障害を取り巻く諸課題について示唆に富む提言を行い「いつ誰がなってもおかしくない障害。周囲にもこの障害のことを知らせ、理解と支えをお願いしてほしい」などと述べた。
このほか第3部では、支援促進事業の説明と高次脳機能障害にかかわる各関係機関も紹介。会場を訪れた多くの聴衆を前に、今後に向けた支援体制の強化を確認した。
![]() 医学的立場から障害を解説する坪井氏
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