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多摩版 公開:2016年12月1日 エリアトップへ

多摩循環型エネルギー協会企画 電チャリで日本一周挑戦 ユウキのハピネス旅 旅日記【7】 10/28〜11/24 青森県八戸市〜岩手県釜石市

公開:2016年12月1日

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大きく高く海が見えないほどの防波堤
大きく高く海が見えないほどの防波堤

 甲高いサイレンの、けたたましい音に叩き起こされた11月22日の早朝。久々に東北で起きた強震度の地震に、滞在していた釜石市ではただちに避難勧告と津波警報が出されました。その時、僕がいた(野宿していた)のは、海のそばの道の駅。脱兎のごとく逃げ出したのはいうまでもありません。鼓動がはっきりと感じられ、最悪の結末が何度も脳内を駆け巡りました。

 幸い、釜石市は大きな被害もなく済んだのですが、「もしも」と考えるとゾッとします。これ以上ない、最悪の目覚めでした。

 というわけで、前回滞在していた青森県八戸市から進んで、現在岩手県釜石市に来ております。八戸市から太平洋沿いを南下し、リアス式海岸の道に悪戦苦闘中です。とにかく道が左右に入り組んでいて、さらにアップダウンも激しいので本当に大変です。

 そんな海沿いを南下していて感じるのが、被災地としての三陸海岸三県です(青森、岩手、宮城)。

 青森は八戸市辺りから宮城まで、海沿いの町々は大小様々な被害を被っていて、今もその傷が癒えていないようにみえます。特に今いる岩手県は(太平洋沿いの)町中を走れば新築の建物が多く、海を見ればたいてい新しい防波堤が建設中です。あの日すべてが流され、そのすべてを今、直しているところなのです。ただ、そうして元の町が蘇るかといえば、そう単純なものではないのでしょう。あの日壊されたのは、目に見えるものばかりではなく、目に見えない人々のつながりもそうなのだと、むしろ、それが最も辛いものなのだと、これまで被災した方々に話を聞いてわかってきました。無力さを感じる瞬間です。

 これからは、さらに海岸沿いを南下する予定です。年末には関東に入って、年の瀬をゆるりと迎えたいですね。

 それではまた次回!

***

本田悠喜さん…23歳。福岡県出身、今春桜美林大学を卒業。多摩市民が主体となって地元で自然エネルギーの普及を目指す「一般社団法人多摩循環型エネルギー協会」の企画で、電動アシスト付自転車「ハピネス号」で日本一周の旅に挑戦中(壊れてしまい、現在2代目)。日本各地の再生可能エネルギーの現場等を訪ね歩く。日々の旅程はFB「ハピネスに乗ってゆく」で更新中。もしくはHP「多摩エネ協」で。
 

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