多摩市はこのほど、調布・府中・日野・稲城の京王沿線4市とともに観光モニターツアーを2月・3月に実施することがわかった。このツアーは、東京都の旅行者誘致につなげる「地域資源発掘型実証プログラム事業」として実施するもの。鉄道事業者を巻き込み、5市が連携して観光プロモーションを行うのは都内でも珍しく、今後の観光誘致へのきっかけとして期待がかかる。
今回、実施する観光モニターツアーを企画したのは、多摩市を含む京王沿線5市(調布・府中・日野・稲城)で構成される「京王線沿線観光連絡会議」。同会議は、3年程前に発足され、5市で観光にテーマをあて経済振興を目的に情報交換を行ってきた。そうした中で昨年、隠れた観光名所をPRしようと協働で着地型の観光コースを立案。これを観光誘致へつなげるために「地域資源発掘型実証プログラム」として地域資源を活用するアイデアを募集している東京都へ提案を行い、採択された。事業は、東京都からの委託を受けたコンサルティング会社の(株)ケー・シー・エス(文京区)、ツアーの募集実施は京王観光(株)が担う。
今回企画された観光モニターツアーは、「京王線沿線おもしろ玉手箱モニターツアー」と名付けられ、各市の観光スポットを横断的に巡る4コース、【1】「産業観光コース」(2月7日(火)午前9時〜午後4時45分)【2】「花を愛でるコース」(3月5日(日)午前9時〜午後4時40分)【3】「ポップカルチャーコース」(2月17日(金)午前8時45分〜午後4時30分)【4】「神社仏閣コース」(2月21日(火)午前9時〜午後4時45分)が用意されている。多摩市が関係しているコースは【3】「ポップカルチャーコース」で、国内外の旅行者に人気の「サンリオピューロランド」、スタジオジブリが制作した作品『耳をすませば』の舞台となったとされ、作中に登場したと思われる「いろは坂」が含まれている。【1】【2】は日本人向けツアーで、【3】【4】は旅行者や留学生といった外国人向けツアーとなっている。
相乗効果に期待
こうして市域を超え、鉄道事業者(京王電鉄(株))と連携をして観光プロモーションを企画するのは都内でも珍しいという。ツアー終了後には参加者へのアンケートやインターネット調査などを実施して商品化できるかどうか検討される予定。
各市では、今回の事業をきっかけに今後の日帰り旅行の需要創出や、新しい観光資源の発掘・磨き上げに期待をかける。多摩市経済観光課では「それぞれ単独では観光資源に乏しいため、こうして近隣の市と協働で企画することで観光誘致への相乗効果を生むことが出来れば」と話している。
事業についての問い合わせは都産業労働局観光部振興課【電話】03・5320・4768、ツアー申込みは京王観光調布支店【電話】042・484・2881へ。
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