多摩市では今年4月から幼児歯科相談の事業内容を変更し、新たに2歳児の歯科相談を始める。これまで1歳6カ月児、3歳児の健診の際に内科とともに歯科健診を行い、5歳児までの幼児を対象に歯科相談を行ってきたが、早期から「かかりつけ歯科医院」を持つことを推進し、幼児期から予防に努めることで将来の虫歯リスクを軽減することが今回の歯科相談のねらいだ。
今年4月から実施するのは「2歳歯っぴー歯科相談」。対象となるのは2歳児で、誕生月に1度受診し、歯科医や歯科衛生士による歯科健診、歯磨きの練習やかかりつけ医院を案内するという内容。
多摩市では、1997年から市立健康センター(関戸4の19の5)で1歳6カ月児、3歳児の健康診査の際に、内科と歯科の健診を行うと同時に、1歳6カ月から5歳未満の幼児を対象に、歯の健康や虫歯予防のポイントを学ぶ予防教室、歯磨き実習等の歯科相談を実施してきた。
歯科健診がスタートした1997年当時、多摩市内の1歳6カ月児の虫歯保有率は2・5%、3歳児は32・3%だったが、2015年は1歳6カ月児が0・8%、3歳児が9・4%に減少。市健康推進課によると、保護者の意識が高まってきたことに加え、虫歯予防に効果があると言われるフッ素入りの歯磨き粉が開発され市場に出回り始めたことが、虫歯の減少につながっていると推測する。
そうした現状を踏まえ、現在行っている1歳6カ月、3歳の健診の間となる2歳の時期に継続的に健診を行うことを目的として実施するのが今回の「2歳歯っぴー歯科相談」だ。2歳から3歳は虫歯ができ始める時期となるため、その時期に「かかりつけ歯科医院」を持ち早期に予防を行っていくことがねらい。「乳児期の虫歯は永久歯に影響を与える。虫歯になってからではなく、普段から『かかりつけ歯科医院』で定期的な受診を受けてもらえれば」と市健康推進課は話す。
かかりつけ医のメリットは
かかりつけ歯科医院を持つことのメリットとして、「近くの歯科医院ですぐに受診ができる」「予防処置や早期治療をしてもらえる」「継続的な受診で病歴や生活習慣等を理解して関わってもらえる」「適切な歯のアドバイスをしてもらえる」ことなどがあると市健康推進課は話す。多摩市歯科医会の白井弘三会長は「これまで定期健診だけでは本当に治療が必要な人に情報が届いていなかった。2歳児全員が対象になるので、これを機に、かかりつけ医を持っていない方は見つけてもらい、しっかりと幼い頃から予防を行ってほしい」と呼びかけている。
市では昨年秋頃から、1歳6カ月児歯科健診の受診時に、「2歳歯っぴー歯科相談」の案内を開始しており、4月以降は市立健康センターで毎月1回木曜日に午後1時15分から2時まで実施する予定。予約は不要。
詳細の問い合わせは、市健康推進課【電話】042・376・9111へ。
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