国際奉仕団体の「東京多摩ロータリークラブ」(小暮知則会長)と「東京多摩せいせきロータリー衛星クラブ」が主催する「第13回中学生俳句大会」の表彰式が12月16日、永山公民館ベルブホールで両クラブ会員、中学生と保護者、学校関係者らが出席する中、盛大に開催された。
同俳句大会は、日本文化の継承を目的に、同クラブの青少年奉仕活動として、2004年から市内の公立中学校に通う生徒たちを対象に、多摩市教育委員会の共催、多摩市の後援を得て実施されているものだ。
今年度も9月から各校に作品の応募を呼びかけ、市内全9校、東京都立多摩桜の丘学園中等部の生徒たちから2829句の作品が集まった。その中から、からまつ俳句会、こだま俳句会らで一次選考を行い、298句を選出。
その後、審査委員長を務める俳人の由利雪二氏、阿部裕行多摩市長ら20人の選考委員による最終選考会が行われ、入選作品100句が決定。審査委員長賞には、市立諏訪中学校の鈴木拓磨さんの作品が選ばれた。多摩市長賞や多摩市教育委員会教育長賞などの他、優秀な作品が多かった学校に贈られる最優秀学校賞には諏訪中学校、俳句大会賞に市立多摩永山中学校、奨励賞に都立多摩桜の丘学園中等部が選ばれた。
「ぜひ自分の言葉で」
表彰式当日は、最終選考に選ばれた作品を手掛けた生徒や保護者、関係者ら約200人が見守る中、入賞者に賞状と記念品が贈られた。同クラブの小暮会長は「俳句はたった17音の短いものながら、1本の短い映画が撮れるのではないかというくらい想像力を膨らませてくれるもの。中学生がここで俳句に触れ合って感性を磨くことで、将来ノーベル文学賞を受賞するような方が出てくれるのではと期待している」と話した。
また由利審査委員長は「俳句はひとつだけをうたって全体を思い想像させる文学。ぜひ自分が体験したことを自分の言葉でつくってほしい。俳句は、No.1ではなくオンリーワンの詩。これからもいっぱい作って俳句仲間を増やしてほしい」と講評を行った。審査委員長賞を受賞した鈴木拓磨さんは「まさか自分が作った俳句が選ばれるとは思っていなかったので嬉しい。17音にするのは難しかったけど、自分でも良い出来だと思う」と喜んでいた。
なお、今回、一次選考を通過した298句の作品は、1月25日(木)〜30日(火)、京王聖蹟桜ヶ丘SC5階連絡ブリッジギャラリーで生徒直筆による短冊が展示される。2月には、今回の全応募作品に加え、中学生が描いた表紙絵・挿絵を掲載した俳句集「やまざくら」を発行する予定だ。
展示についての問い合わせは、同クラブ事務局【電話】042・371・7588へ。