認可保育所などに入ることができない多摩市内の待機児童の数が、4月1日時点で83人と、昨年と同数だったことが本紙の調べで分かった。市は待機児童数ゼロを目標に掲げ、昨年度に認証保育所に単願申請する家庭への補助や、認可施設の定員を拡充するなどの対策を行ってきたものの、その数が昨年と同じ結果となった。市子育て支援課では「引き続き、対策を講じていきたい」と話している。
今年度、新制度に移行した幼稚園を除く認可施設(認可保育所、認定こども園、家庭的保育施設、小規模保育所、事業所内保育所認可保育所)への新規申請者の数は、703人(前年比54人減)。新規で入所した子どもの数は516人(同46人減)で、保護者の就労や求職による待機児童の数は、83人(同数)だった。
一方で、認可保育所を希望しながら認証保育所や定期利用保育、幼稚園を利用している人が61人(同13人減)、特定の保育所等を希望するなど私的理由で待機する人が43人(同5人増)もいるという。
待機児童の中で、最も多いのが1歳児で44人(同10人減)、2歳児が23人(同数)、0歳児が12人(同10人減)、3歳児が4人(同2人減)。一方で、地域や年齢のミスマッチで31の空きが生まれており、0歳児2人、3歳児9人の空きがあるという。
市では、待機児童数ゼロを目指し、昨年度、東京都の待機児童解消に向けた保育料補助制度を活用して、単願で認証保育所を希望した家庭に向けて保育料の補助額を児童一人当たり月3万円に引き上げた。さらに認証保育所が多摩センター駅で1園新設された他、認可施設の定員を拡充するなどの対策を講じていたものの、待機児童の数は昨年と同じだった。
この結果について、市子育て支援課では「待機児の数が変わらなかったことについての分析はこれから進めていくが、家庭での保育ニーズが高まっていることも理由にあると思われる。駅周辺で保育を希望する家庭が多い傾向が強いので、そこに着目して引き続き対策を検討していきたい」と話している。
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