「市民の足」として地域を支えている京王線を運営する京王電鉄株式会社が今月、会社設立70周年を迎えた。節目に合わせ、多摩市内で移動販売車を走らせるなど、非鉄道事業にも力を入れる同社の取り組みを櫻井俊樹取締役に聞いた。
――鉄道以外の事業にも力を入れられています
「はい。多摩地域では、移動販売車の運行や葬祭事業などに取り組んでいます。今春には多摩動物公園近くに、子ども向け遊戯施設をオープンさせました」
――ねらいは
「共働き家庭の増加や高齢化の時代を迎え、子育て家庭や高齢者の支援をしたい、という思いが理由のひとつになっています。多摩市には高台にあるなど、高齢者が買物に行くのが難しい地域が数多くあるのですが、そんなエリアには移動販売車を運行させ、高齢者が買物しやすい環境づくりのお手伝をしたいと考えております」
「5年前から販売車を走らせてきたエリアでは、販売車がその地域のコミュニケーションの場にもなっていると聞いています」
――それが地域活性化につながると
「はい。ご近所同士が同じ時間に顔を合わせることでつながりが深まると考えています。特に、一人暮らしのお年寄りのよりどころになれば、と思います」
「一方で、『起業したい』『何かやりたい』など、同じ思いをもった、子育て中のママや高齢者が集まれる”自宅近くのオフィス”として活用できる施設を今秋、多摩センター駅近くにつくる予定です。意欲のある方々の出会いを生み、起業などに詳しい専門機関と連携しながら支援していきます。多摩地域から新たな仕事が生まれれば、と考えています」
「来年にはその近くに保育所も開設する予定なので、子育て中のママでも気兼ねなく活用できる場所になると思います」
――100周年時には、どのような企業に
「『選ばれる会社』でありたいと思います。そのためには日々、弊社が運営する鉄道やスーパーなどを利用して下さるお客様の声を拾っていくことを第一に、環境変化に対応していきたい考えです」
「実施している家事代行サービスはご自宅に入らせて頂くお仕事。お客様から安心・安全の信頼を得ていなければ対応することができません。今後も、お客様に『信頼のトップブランド』と思って頂ける会社を目指していきます」
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