江戸時代の元和4年(1618年)に石川県の白山比咩(はくさんひめ)神社から遷座され今年で鎮座400年を迎える「落合白山神社」。9月9日に、多くの来賓、関係者らが参列する中、「白山神社鎮座400年記念大祭」が同神社で盛大に開催された。式典の後には、子ども神輿の渡御も行われ、地域を挙げて400年の歴史を祝った。
「落合白山神社」は、落合村旧記や棟札、武蔵風土記稿によると、江戸時代の元和4年(1618年)の霜月(11月)に、八王子の代官・小宮山八兵衛助為と村人が協力して、石川県・加賀一ノ宮の白山比咩神社を遷座し、上落合(中組)にある東福寺を社の西に移し、別当寺にしたとある。創建の年代は明らかではないものの、神像等の鑑定によると、平安、鎌倉時代の作と評価されているものがあるという。以来、上之根、青木葉、山王下、中組、唐木田の地域の鎮守様として、家内安全、五穀豊穣を願う獅子舞や雨乞い行事などの祭事が代々行われてきた。
昭和40年(1965年)に多摩ニュータウンの開発によって、田、畑、山林の社地の一部が強制買収提供となった。残った境内地も東京都の区画整理に伴い旧社殿を解体。本殿、石の間、拝殿が一体構造の権現造りにして昭和58年(1983年)9月に昭和遷宮として建て替えられた。ニュータウン開発前と後とで異なる姿をみせる市内でも稀な神社といえる。
石川県から遷座されてから今年で400年を迎えることから、今回、400年記念大祭が企画された。
人が集まれる神社に
当日は、多くの来賓、神社関係者らが参列。斎主、献幣使(けんぺいし)に続いて参列者が整列して社殿へ参進。厳かな雰囲気の中で、雅楽士の奉楽、神職によるお供え、祝詞の奏上の後、献幣使による祝詞があげられた。また巫女による浦安の舞も奉奏され、参列者による玉串の奉奠(ほうてん)も行われた。式典終了後には直会も催され、参列者で鎮座400年を祝った。
午後からは、同神社の子ども神輿の渡御を企画。境内での入魂式、宮出しの後、地域の子どもたち約50人が神輿を担ぎながら、パルテノン多摩の前を通り、パルテノン大通りやハローキティストリートなどを渡御し神社へ戻り宮入りを行った。
今回の大祭について氏子総代の小泉和之さんは「400年目に立ち会えてよかった。役員一同、他の神社の式典などを見学に行き、勉強にもなった」と話す。筆頭総代の伊野彰一さんは「神輿も大勢の子どもたちに集まってもらえて良かった。来年以降も継続していければ。これからも今以上に地域の人たちが集まれる神社にしていきたい」と今後への意欲を語った。
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