多摩市民手作りの映画祭「第28回映画祭TAMA CINEMA FORUM」が11月17日〜25日、パルテノン多摩などを会場に開催された。
期間中は、実行委員会が選んだ62本の作品を上映。トークイベントなども開かれ、約1万2千人が来場し、映画を楽しんだ。初日には、「第10回TAMA映画賞」の授賞式も行われ、山崎努さんや松坂桃李さん、松岡茉優さんら豪華俳優陣が登壇した=左写真。
市民ボランティアで結成された実行委員会が主催する同映画祭。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる”いきのいい”作品・監督・俳優」を映画ファンの立場から感謝を込めて表彰する「TAMA映画賞」は今年で節目の10回目を迎えた。
授賞式には、話題となった作品の監督や豪華俳優陣が出席。冒頭、竹内昇実行委員長は「この映画祭は日本映画の活性化の一翼を担うよう、映画を通してのコミュニティを多摩から発信することをコンセプトに掲げている。9年前にその一環として映画賞を立ち上げた。受賞された方々が今後活躍するうえでのきっかけになってくれれば幸いです」と挨拶した。
「この映画賞で認めてもらったから」
今回、本年度最も活力溢れる作品の監督及び、スタッフ・キャストに対し表彰する「最優秀作品賞」には、『万引き家族』『寝ても覚めても』の2作品が受賞。是枝裕和監督、濱口竜介監督に加え、「最優秀女優賞」に選ばれた安藤サクラさんはこの日登壇できなかったものの、ビデオメッセージを寄せ、受賞を喜んだ。
一方、「最優秀女優賞」に選ばれた松岡茉優さんはステージに登壇。「この賞に選んでいただき、嬉しくてたまらないのですが、この賞が1名だけだったら確実にここにいない」と語り、『万引き家族』で共演した安藤サクラさんの演技についてふれ「完全な2位だったと思っている。サクラさんのシーンが海外で話題になり悔しいと思った」と吐露。2年前にこの映画賞で最優秀新進女優賞を受賞した松岡さん。「一番の成長はそのシーンを観て悔しいと思えたこと。そう思えるようになったのはこの映画賞で俳優として認めてもらったから。今回賞をいただきありがたいという自信と、温かい気持ちと、たくさんの人が映画を見てくれたという心強い後押しで、これから飛躍していくことをここに誓います」と決意を新たにした。
「同じ10年。何かの縁」
最優秀男優賞に選ばれた東出昌大さんは舞台出演のため欠席。松坂桃李さんは登壇し「僕も芝居を初めて10年。このタイミングで賞をいただけるのは何かの縁かな」と笑顔をみせた。芝居を始めた当初のことを振り返り「初めてドラマが決まった時、チーフマネージャーに、バーターだからこの現実を受け止めろと言われた」と苦笑。その後も精神的に”食らう”言葉をかけ続けられたと言い「お蔭様でメンタルが強くなった」と会場を笑わせた。続けて「いろいろな方に支えられて自分が出来上がった。これからその恩を1個1個丁寧に向き合って返していきたい」と今後の抱負を語った。
その他にも最優秀新進男優賞の吉村界人さん、吉沢亮さん、最優秀新進女優賞の深川麻衣さん、伊藤沙莉さん、特別賞を受賞した『モリのいる場所』に出演した山崎努さんや『カメラを止めるな!』の出演者も登壇し、受賞を喜んでいた。
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