現在TBS系で放送中の人気ドラマ・日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』(毎週日曜午後9時から)。このドラマに多摩市出身の人が出演しているのをご存じだろうか。その人こそ、飯野雄貴さん(24)だ。ドラマの中で登場する企業のラグビーチーム「アストロズ」のメンバーとして、本名のまま出演。飯野さんは、多摩市立青陵中学校でラグビーを始め、国士舘大学のラグビー部出身。現在は、プロレスラー(DDTプロレスリング所属)として活躍している。その飯野さんに話を聞いた。
『ノーサイド・ゲーム』の原作は、数々のヒットドラマを生み出した人気作家・池井戸潤さんの同名タイトルの小説。主演は映画やドラマ、舞台などで活躍している大泉洋さん。松たか子さんや上川隆さんら、人気俳優が出演し注目を集めているドラマだ。大手自動車メーカー「トキワ自動車」で、幹部候補と言われていた大泉さん演じる君島隼人が、左遷人事で工場の総務部長に赴任。そこで同社ラグビー部「アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務し、低迷するラグビー部とともに自身の再起をかけた戦いが描かれている。
そのアストロズのメンバーの一人として、本名で出演しているのが飯野さん。飯野さんは、幼い頃から市内に住み、北豊ヶ丘小学校出身。青陵中学校でラグビーを始め、大学は永山にキャンパスのある国士舘大学体育学部に通い、ラグビー部に所属していた。現在は、プロレス団体「DDTプロレスリング」に所属し、プロレスラーとして活躍している。
撮影現場の裏側は
ドラマへの出演は、自身初。ラグビー経験者のオーディションがあることを知り、受けるとなんと合格。「最初は、日曜劇場の規模や人気が全然わかっていなくて、撮影にも参加していましたけど実感は全然なかった」と照れ臭そうに語る。1話が放送された後に友人から連絡を受け、初めてドラマに出演していることを実感したという。
出演場面については、自身が思っていた表情と、放送された時の表情が異なることが多く「勉強になっていますね」と笑顔で語る。主演の大泉さんとは現場が一緒になることが多い。「テレビで見ていた人ですから。あがりますよ。そしておもしろい。エキストラの皆さんを楽しませているトークは勉強させてもらっています」と豪快に笑う。
また撮影現場には慣れない部分が多いというが「アストロズのメンバーはラグビーをやっていた人ばかり。ラグビーをやっていた人って絆が強いので、わいわい楽しく撮影に臨んでいます」と語る。また出演者が持って来てくれる差し入れはすぐになくなるそうで「体が大きい人ばかりで、すぐなくなっちゃうんですよ。空き時間はお菓子を食べているか、しゃべっているか、じゃれ合っています」と楽しそうに撮影の裏側を語る。
現在、放送は6話まで進んでいる。今後の見所について「会社とアストロズがどう変わっていくか。大泉さんと上川さんの戦いにも注目してほしい。自分はプロレスラーですし、体を張るシーンが多い。タックルをする、される。そのダイナミックな場面と、感動シーンでどんな表情をしているか、ぜひ注目して観ていただけたら」と笑顔で語った。
「とにかく一番になりたい」目標を語る飯野さん
身長178cm、体重120kg-。胸囲は124cm、腕回り45cm、太もも74cmというまさに”筋骨隆々”の体格の飯野雄貴さん。
飯野さんは、幼い頃から多摩市内で過ごしてきた。ピオニイ第2保育園に通い、南豊ヶ丘小学校に入学。途中転居して、北豊ヶ丘小学生に転校した。豊ヶ丘中学校に入学後、統合した青陵中学校に通い、サッカー部に所属。「子どもの頃から身体が大きかった」と、その体格を生かしゴールキーパーを務めていた。3年生の時、ラグビー部の最後の大会で人数が足りず、助っ人で大会に参加。わずか数試合に出場しただけだったが、その試合を見ていた強豪の私立保善高校から推薦を受け、同校へ。全国大会には出場できなかったものの、国士舘大学に進学しラグビー部に所属し活躍した。
ラグビーから転向
「高校生の時に冗談でプロレスラーになればなんて言われたこともあるんですが、大学2年の時にアメリカのプロレス団体『WWE』の試合をテレビで見て面白いなって」とプロレスとの出合いを語る。教員免許も取り、4年生の時には、社会人チームのトライアウトも受けた。「ラグビーを7年もやってきたし、何か新しいチャレンジをしたいと思って」と興味を持っていたプロレスの世界に飛び込んだ。
体が資本とはいえ、その体ひとつで技を掛け合い戦うプロレスには、危険が付きまとうイメージがある。「プロレスは受け身を取れますが、ぶつかりあうラグビーだって危険だと思いますし、きついですね。プロレスラーになったことを親には激怒されましたし、まだ許してもらえていないと思う」と苦渋の表情を浮かべる。それでも今回のドラマの出演に関して「『見たよ』と言ってもらえましたし、応援してくれています。しかも周りに宣伝までしてくれているみたいなんですよね」と微笑む。
「子どもの憧れに」
毎日欠かさないもの。それは腕立て伏せとスクワット。体を強くするために鍛えることに余念がない。「何でも食べます。ステーキ1kgは平気ですし、先日も鍋で肉2kg、ラーメン5袋いきました」と茶目っ気たっぷりに笑う。「その分体は動かしますね。とにかく一番になりたいんです。DDTで筋肉量が一番、プロレスでも一番になりたいんです」と目標を語る。
エンターテイメントとして、お客さんに夢と興奮を与え、喜ばせ、楽しませるのがプロレス-。「ぜひ生で見てもらいたいですね。リングの中の音を聞いてもらえば魅力が伝わると思う。そして子どもに憧れてもらえるようになりたい」。リングデビューして間もないが、団体の看板を背負っている自負がある。「日曜劇場だけでなく、バラエティにも出ていきたい。そうしてDDTプロレスを、飯野雄貴を知ってもらいたい。これからぜひ注目してください」と今後の抱負を語った。
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